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画期的なビールサーバー! 底から光の渦が湧き上がる 普及具合は?

夏を前に、とあるビールサーバーが注目を集めています。

カップをセットすると、底の部分から光とともに渦を巻いてビールが注がれるサーバー「トルネード」
カップをセットすると、底の部分から光とともに渦を巻いてビールが注がれるサーバー「トルネード」 出典: 阪急電鉄のツイッターより

目次

 夏を前に、とあるビールサーバーが注目を集めています。カップをセットすると、底の部分から重力に逆らいながら、光とともに渦を巻いてビールが注がれます。見た目の楽しさだけでなく、定量になると自動でストップするため、ビールのロスもありません。調べてみると、アサヒビールが数年前に導入した「トルネード」というサーバーでした。画期的な商品にもかかわらず、なかなか目にする機会が少ないのはなぜなのか? 話を聞きました。

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ツイッターで反響


 千里阪急ホテル(大阪府豊中市)のプールサイドビアガーデンに設置されている「トルネード」。阪急電鉄のツイッター公式アカウントが動画付きで紹介したところ話題となり、リツイートは3万2千を超えました。

 カップの底には横向きに穴が開いており、サーバーの注ぎ口にはめ込むことで、決まった量のビールが自動で注がれます。穴には逆止弁が付いているため、こぼれることもありません。

トルネード専用のジョッキ。カップの底には横向きに穴が開いており、サーバーの注ぎ口にはめ込むことで、決まった量のビールが自動で注がれる。
トルネード専用のジョッキ。カップの底には横向きに穴が開いており、サーバーの注ぎ口にはめ込むことで、決まった量のビールが自動で注がれる。 出典: アサヒグループホールディングス提供

もとは英国メーカーが開発


 このサーバーは、イギリスのメーカーが開発したものが元になっています。

 アサヒビール容器包装研究所が、そのメーカーと協力して改良。サイズの小型化といった点だけでなく、イギリスではあまり好まれない「泡」をつける機能も追加しました。

 導入後も改良を重ね、サイズを40%小型化したものを開発したり、LEDでビールを光らせたり。容器も当初はカップのみだったのが、ジョッキやタンブラーも追加しました。

 2012年に、阪神甲子園球場内のビアレストランに導入され、その後、ビアガーデンやビュッフェ、イベント会場などを中心に設置。今年5月末時点で全国に約300台が設置されています。

担当者に聞きました


 見た目の楽しさに加え、初心者でもちゃんと泡が立ち、こぼしてビールをムダにすることもありません。さらに、400mlカップ1杯あたりにかかる時間は約8秒と、通常に比べて半分です。

 いいことだらけのように見えますが、なぜ4年目にして300台なのか?

 グラスなどの洗浄方法が面倒なのか? アサヒグループホールディングスの広報担当者は「食器洗浄器で洗浄可能です。弁も水がたまらない構造で衛生的にできています」と否定します。

 導入価格やメンテナンスのコストが高いのか? これについては「既製品より高額になりますが、極端に高いということはありません」。

 使うビールが特別仕様なのかと思いきや、「通常のビールを使用できます」とのこと。

 それではなぜなのか? 広報担当者はこう話します。

 「お客様に驚きや楽しみを提供するサーバーですので、ビアガーデンやホテルなど場所を絞って展開しています。数を追い求めているわけではないんです」

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