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「毒魚」を超える「幻のサメ」、その味は…知られざる魚の最新事情
築地市場の仲卸店で、食中毒を引き起こす恐れのある「バラハタ」が売れられてしまったニュースが話題を集めました。4月15日には、「幻のサメ」と呼ばれる「メガマウス」が水揚げされ、関係者を驚かせました。普段はお目にかかれない珍魚からおなじみのマグロまで、知られざる魚の最新事情を集めました。
高級すしネタとして人気の太平洋クロマグロ。減少する資源を、子や孫の代まで残そうと、長崎県壱岐市マグロ資源を考える会が「マグロサミットin壱岐」を開きました。
マグロをめぐっては、産卵期のマグロを大量にとる巻き網漁師と、産卵期はとらないよう求める一本釣りの漁師の間で、意見の食い違いがあります。
今回は全国の漁師さんたち約500人が出席し、漁法の違いをこえてマグロに関わるすべての人が話し合う場を作りたいと提案しました。
めったに水揚げされず「幻のサメ」とも呼ばれるメガマウス。三重県尾鷲市で水揚げされたこのサメが、国内の研究機関の冷蔵庫に納品されたそうです。
メガマウスは深海にすむ希少種で、その名の通り大きな口とオタマジャクシのような体形が特徴です。漁港で買い付けたのは、ナポレオンフィッシュなど珍しい魚を取り扱う鮮魚仲卸「シーフーズ大谷」(京都市)。
重さが1トン程度あるとみられ、同社の大谷透社長は4トントラックをチャーターし京都に輸送しました。気になるお値段については「輸送費のほうが高くついた」。大谷社長は、「一生に一度扱えるかどうか分からない魚。男気をみせられた」と話しました。
知っていましたか? 4月19日は「しいく」の語呂合わせにちなんだ「飼育の日」です。各地の水族館でも催しを企画、エサやり体験などが行われました。
東京の築地市場で、食中毒を引き起こす恐れがある「バラハタ」1匹が売られていたことから、東京都は水産事業者に注意喚起を促す文書を出しました。
バラハタは主に南日本のサンゴ礁域に生息し、体長は約80センチにもなるハタ科の魚です。毒を持つエサを食べることで、シガテラ毒と呼ばれる毒を体内にため込むことがあり、食べた人に頭痛や下痢などの症状が起きるそうです。
実は、すべてのバラハタが毒化しているわけではなく、沖縄などでは高級魚として食卓にのぼります。
あらゆるバラハタに「毒魚」のイメージが定着することを懸念する人もいます。
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