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なぜ消えた?豆乳の「紀文」ロゴ 鳥と太陽に、木を追加した理由とは
紙パック入りの豆乳飲料に、ちょっとした変化が起こっています。
コンビニやスーパーに並んでいる紙パック入りの豆乳飲料。鳥が太陽に向かって飛んでいくイラストでおなじみの、あの最大手の商品に、ちょっとした変化が起こっています。8月に入って、これまで左上にあった「紀文」の文字とロゴマークが消えたのです。これに気づいた人たちがツイッターなどで話題にしています。消えた理由を調べました。
このイラストが使われた商品を製造しているのは「キッコーマンソイフーズ」で、販売元は「キッコーマン飲料」です。
キッコーマンの豆乳は、定番だけでなく新味にも意欲的に取り組んでいることでも有名です。プリン、マンゴー、グレープフルーツ、バニラアイスといった商品もあり、季節商品を含めると40種類以上の味がラインナップされています。
技術面でも工夫があります。大豆の皮をむいて数時間で豆乳にする技術を開発したことで、大豆の酸化を防ぎ、独特のニオイがしないようになったそうです。
しかし、紙パックの豆乳で、あのイラストといえば「紀文」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか? 実は紀文ブランドの豆乳、数年前から「kikkoman」の文字が追加されていたのです。
紀文ブランドの豆乳を製造・販売していた「紀文フードケミファ」は、キッコーマンが2006年に連結子会社化し、2008年には完全子会社化しました。
その後、豆乳については販売部門がキッコーマン飲料に、製造部門がキッコーマンソイフーズに、それぞれ分かれました。これを機に2011年からは「紀文」のマークはつけたまま、パッケージの下の方にkikkomanと追加されたのです。
それが、今年8月からは紀文マークが消え、「キッコーマン」の文字だけになりました。ブランドが統一されたのです。その理由について、キッコーマンの広報担当者は「現在では『キッコーマンの豆乳』と認識していただけるようになったため」としています。
消費者からは「中身は変わらないか?」といった問い合わせがあったそうですが、変更はないそうです。販売戦略についても同様だといいます。
広報担当者は「おかげさまで豆乳の国内生産量は4年連続で過去最高を更新しました。今後もバラエティー豊かな商品を開発し、皆さまのニーズにお応えしたいと思っております」と話しています。
今回のキッコーマンブランドへの一本化に合わせて、鳥が太陽に向かって飛んでいくイラストも変更されています。
見比べてみると、紀文のマークがなくなっただけでなく、これまでなかった木が3本追加されています。
この件については「確かにデザインは変わりました。森はここで初めて加えられたわけではなく、豆乳発売当初のパッケージにもデザインされていたものを再度デザインし直したものです」とのことでした。
ちなみに、太陽は「明るく健康な未来」、鳥は「希望と躍動感に満ちた生命」、森は「豊かな自然の象徴」を表しているそうです。
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