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28歳OLが「M─1」挑戦して惨敗した 「芸人さんってすげぇ」
同僚に誘われ、漫才に挑戦することになった私。男女共用の楽屋におののき、熱気ムンムンの舞台で緊張は最高潮に…。その舞台裏とは?
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同僚に誘われ、漫才に挑戦することになった私。男女共用の楽屋におののき、熱気ムンムンの舞台で緊張は最高潮に…。その舞台裏とは?
「どうも~。ちょっと聞いて~、実は私、1回漫才やってみたかって~ん。今年、M─1が5年ぶりに復活するみたいやから。ほな、私がつっこみで、自分ぼけな」。というわけで、2015年6月、同僚に誘われ、漫才に挑戦することになった私。男女共用の楽屋におののき、熱気ムンムンの舞台で緊張は最高潮に…。勝てば一躍、スターになれる、その舞台裏とは?
さて、M─1とは何かと申しますと、正式名称は「M─1グランプリ」。
若手漫才コンビの頂点を決める大会で、 2000年から2010年まで年に1回開かれており、今年5年ぶりに復活しました。
優勝したコンビは賞金1千万円を獲得。さらに知名度もアップで後の仕事にもつながります。
実際に、M-1で決勝まで残ったコンビは今でも第一線で活躍している人たちばかりです。
5年前のエントリー数は4835組。
今回も1回戦、2回戦、3回戦、準々決勝、準決勝、決勝・・・計6回、勝ち抜かなければなりません。
・・・人生で6回も面白いこと言えたことあったかしら。その道のりは険しい!
相方の山下奈緒子記者は、朝日新聞大阪本社・生活文化部でM─1を担当しています。奈良出身で大学時代の卒業論文は「M─1についての考察」。初めての彼氏は現地のカンボジア人というお笑い文化の中で生まれ、「わらける」人生を送ってきた関西人です。
そんな相方に対し、高校時代は弁論研究部、好きな歌手は西野カナという田舎娘丸出しの道産子がコンビを結成。M─1に挑戦することに…
仕事をしながらのM─1挑戦。ネタ作りはメールでやりとりしながらの日々でした。
関西弁ネイティブの相方に比べ、北海道出身、就職してから関西にきた私は片言でしか話せません。
なので、私が書いた関東弁のネタを相方に関西弁訳してもらうなどしていました。
この言語問題は思いの外大きく、「関東弁で書いた時はなんとなくおもろかったのに!関西弁になると下品になりすぎる!」
あるいは「関西弁で書いた時は勢いがあったのに、関東弁になるとどこで笑っていいのかわからない」という珍事も発生。
私ががんばって関西弁を話そうかとトライしたこともありましたが、「にわか関西弁が1番むかつくねん」という声もあり、関西弁×関東弁でいくことにしました。
翌朝に届ける朝刊ができあがるのは当日の未明。練習は仕事終わりの朝2時から4時まで、毎日コツコツやりました。ネタが思い浮かばず、沈黙した日もありました。
ちょうど高校球児の熱戦が紙面を賑わせていた時期。その時に二人で言っていたのは「弱音禁句、常スマイル、仲間のために」です。実はこれ、高校野球取材の時に出会った某野球部の「マネジャー三原則」でした。
この頃から、トイレ掃除やゴミ拾いも始めました。野球部の某監督が「チャンスの神様はトイレにいる!」「小さな汚れに気づくことが、相手の変化に気づくことにつながる!」と言っていたからです。
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