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カルミン、北海道限定じゃなかった ツイッター画像で思わぬ余波
生産終了が決まったお菓子「カルミン」をめぐり、ツイッター上である噂が流れました。「カルミンは北海道限定のお菓子」というもの。そんな噂が出るくらい、北海道はローカルグルメの土地柄なのです。
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生産終了が決まったお菓子「カルミン」をめぐり、ツイッター上である噂が流れました。「カルミンは北海道限定のお菓子」というもの。そんな噂が出るくらい、北海道はローカルグルメの土地柄なのです。
発売百周年を前に、生産終了が決まったお菓子「カルミン」をめぐり、ツイッター上である噂が流れました。「カルミンは北海道限定のお菓子」というものです。実際は、全国で売られているのですが、そんな噂が出るくらい北海道は全国屈指のローカルグルメの土地柄なのです。
1921年に発売された「カルミン」は、パッケージのデザインがほとんど変わらないまま現在まで生産され続けました。水色に赤いロゴ、黄色い文字で「カルミン」はどこか薬の雰囲気。発売時のキャッチコピーが「世界唯一のカルシウム入り栄養錠菓」というのもうなずけます。
そんな「カルミン」が生産終了するという情報が飛び交ったのは、2月1日のことでした。ツイッターに投稿された「北海道の皆様に愛されたカルミン」という文言の貼り紙が拡散され、いつのまにか「カルミンは北海道限定」という話に。「カルミンって北海道限定だったの?」などツイッター上では、ご当地グルメ話として盛り上がりました。
【悲報】カルミンが三月で生産終了 pic.twitter.com/ogoIRdatig
— 北乃カムイ@ LINEスタンプ&CD発売 (@kamuikitano) 2015, 2月 1
しかしカルミンを生産している明治によると、カルミンは北海道だけではなく、全国で販売されています。担当者は「ツイッターで拡散した貼り紙によって、いつの間にか北海道限定という話になってしまったのでは・・・」と話しています。生産中止の理由については「お菓子の新製品が生まれるサイクルが早くなり、昔からの定番商品の生産が少なくなった」と説明。94年目にして、生産中止の決断に至りました。
カルミン北海道限定説は間違いでしたが、北海道にローカルグルメが多いのは事実です。1938年に雪印乳業(現雪印メグミルク)の前身の一つ、北海道製酪販売組合連合会によって開発されたー乳酸菌飲料「ソフトカツゲン」もその一つです。最近では、受験生の験担ぎの飲み物としても知られるようになりました。
東洋水産の「やきそば弁当」も北海道限定品です。スープの素がついており、普通なら流しに捨てるしかなかった湯切り後のお湯を再利用できるのが特徴です。現在はパッケージに北海道のイラストが印刷され、お土産品として人気があります。
最初は全国販売され、現在は北海道限定になっているのが「ガラナ」です。北海道内でもいくつかのメーカーが「ガラナ」を作っていますが、中でも函館の小原が1960年から製造する「コアップガラナ」は、京都の舞妓をイメージしたという瓶のデザインにも根強い人気があります。「ガラナ」はブラジルが原産で、疲労回復に効果があると言われています。北海道ではコーラのような存在として親しまれています。
1911年、サッポロビールなどの前身である大日本麦酒が作られたのがリボンナポリンです。オレンジの果汁を使っていることから、名前はイタリアオレンジの産地ナポリにちなんで付けられました。目の覚めるオレンジ色、甘めの味付けと強めの炭酸が特徴です。現在はポッカサッポロによって製造されています。
リボンナポリンは北海道でしか売ってないの。でもここなら誰でも買えちゃうよ! http://t.co/pdmadARCO3
— リボンちゃん (@Ribbonchan0) 2015, 2月 2
道銀地域総合研究所によると、北海道は東京から離れていて、年代や男女比などがサンプル調査に適していることから、新製品が試験的に売られることが少なくないそうです。
その結果、北海道だけに残りローカルグルメとして根付いたものも。「カルミン」が北海道限定品だと思われたのも、そんな事情が関係しているのかもしれません。