IT・科学
東大が本気で作った「ゆるふわアプリ」 萌えキャラがカウンセリング
東京大学が開発中の「ゆるふわアプリ」。大学発とは思えない萌えキャラ、ツンデレキャラが登場します。これ、実はICT(情報通信技術)とメンタルヘルスケアの融合というプロジェクトなのです。
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東京大学が開発中の「ゆるふわアプリ」。大学発とは思えない萌えキャラ、ツンデレキャラが登場します。これ、実はICT(情報通信技術)とメンタルヘルスケアの融合というプロジェクトなのです。
東京大学が開発中の「ゆるふわアプリ」。大学発とは思えない萌えキャラ、ツンデレキャラが登場します。これ、実はICT(情報通信技術)と、メンタルヘルスケアの融合というプロジェクトなのです。
ゲームアプリを開発しているのは、東京大学の下山晴彦教授とソーシャル東大のICTグローバル・クリエイティブリーダー育成プログラム(GCL)の手がける「心いき東大プロジェクト」です。悩みがあっても精神病院やカウンセラーに、なかなか足を運べない人のため、何ができるか、下山教授らが注目したのがスマホのゲームでした。
下山教授の専門は臨床心理学です。下山教授は「病院に行きにくいと思ってしまう人がいる一方で、精神科やカウンセラーに相談しても、その時の心の状態で病状を判断されることがある。たまたま状態がいいと、適切な治療につながらないことがある」と指摘します。下山教授が目指しているのは、身近なスマホのアプリを活用して、普段から、自分の心の状態を把握する環境作りです。
これまでに10を超えるアプリを開発しました。悩んでいる人の心の状態をチェックすることで、自分をダメな人間だと思い込んだり、現実を避けたりすることを防ぐ助けになることをめざしています。
アプリで目を引くのはキャラクターのデザインです。「うつ・心の病気」といったイメージからはかけ離れた、萌えキャラやツンデレキャラが登場します。「いっぷく堂」は和服姿の女性が猫と一緒にちょこんと座っています。キャラクターと対話することで、自分の心の状態を記録し、その人に合った1日の過ごし方が提案されるというwebサービスです。キャラクターは研究室の学生がデザインしました。
大学以外の外部の知見も積極的に取り入れています。コミュニケーションに不安を持つ学生向けの「こみゅけん!」というアプリは、HAL東京の学生と共同で制作しました。アプリには「ツンデレ妹キャラ」が登場します。ストーリーに沿いながらゲームを進めると、コミュニケーションのスキルを高めることができます。失敗すると怒られますが、成功すると笑顔で褒めてくれます。
下山教授は「アプリなら、引きこもりの人も気軽に使うことができる」と話しています。プロジェクトのサイトでは一部のウェブサービスを公開しています。将来的には家庭用ロボットなどと組み合わせた展開も考えているそうです。