MENU CLOSE

エンタメ

NGT48進出、ねぎっこが見せた落ち着きっぷり 戦わないアイドル

AKB48の姉妹グループ「NGT48」の誕生にも、新潟の地元発アイドル「Negicco(ねぎっこ)」は落ち着いています。その理由は、「戦わないアイドル」という彼女たちのぶれないスタイルにありました。

地元密着が魅力の新潟発アイドル「ねぎっこ」、AKB48グループの「NGT48」進出にも落ち着いたリアクションを見せた=2014年4月15日
地元密着が魅力の新潟発アイドル「ねぎっこ」、AKB48グループの「NGT48」進出にも落ち着いたリアクションを見せた=2014年4月15日
出典: 朝日新聞

目次

 AKB48の姉妹グループ「NGT48」の誕生は、発表と同時に注目を集めました。一方、新潟には地元発のアイドル「Negicco(ねぎっこ)」がいます。「ねぎっこ」は、数々の危機を乗り越え、昨年オリコントップ10に入るまで成長しました。そんな時に現われた「黒船」ですが、「ねぎっこ」メンバーのリアクションは落ち着いています。その理由は、「戦わないアイドル」という彼女たちのぶれないスタイルにありました。

【PR】手話ってすごい!小学生のころの原体験から大学生で手話通訳士に合格

【映像】サイリウムは光るネギ! 地元密着アイドル「ねぎっこ」のライブ

知名度不足・メンバー卒業・・・数々の危機乗り越える

 「ねぎっこ」は2003年に4人で結成され、翌年にはNHKの人気音楽番組「ポップジャム」に出演。「このまま売れるか」と思ったら長い低迷期に入り、運営母体の芸能スクールの閉鎖、知名度不足、一番歌の上手かったメンバーの卒業など数々の引退危機を乗り越え、活動12年目の2014年12月、新曲「光のシュプール」でついにオリコンCD週間ランキングで5位に入りました。

「ねぎっこ」のメンバー=2014年9月6日、新潟市中央区
「ねぎっこ」のメンバー=2014年9月6日、新潟市中央区

憧れの県民会館ライブも決定、そのタイミングで・・・

 オリコン5位に入った時、リーダーのNao☆が次の目標として、「大物アーティストのライブでよく使われる憧れの場所、新潟県民会館でライブをしたい」と話していました。その後は、トントン拍子に「ポップジャム」の後継番組「MUSIC JAPAN」への出演が決まり、2月28日から17都府県を回る初の全国ツアーの最後、5月5日にはその新潟県民会館でライブをすることも決定しました。

 そんな時に飛び込んだのが「NGT48」結成のニュースでした。「アイドルファンというパイ」を食い合う構図が予想されることから、各メディアで「NGT48、ねぎっこと対決か」というように報じられました。

秋元康さん(前列中央)と、AKB48のメンバーたち=2013年5月22日
秋元康さん(前列中央)と、AKB48のメンバーたち=2013年5月22日

「かわいそう」地元で様々な反応

 ソーシャルメディア上では、NGT48の発足に反発する「ねぎっこ」ファンも少なくない中、地元新潟では様々な反応がありました。

『Negiccoが可哀想じゃないか!』三条市長日記|(国定勇人・三条市長のツイート)

「NGT48には日本海側の素晴らしさを発信できる、大きな活動をしていただけるとうれしい」(泉田裕彦知事)

 経済界からは、10月オープンというNGT48の専用劇場に県内外からファンが集まることによる経済波及効果を期待する声が聞かれました。

本人たち、意外と冷静

 さて「ねぎっこ」側は、というと、冷静な反応です。2005年からねぎっこのマネジャーを務める熊倉維仁さんは「向こうは大手で、こちらはやっと相撲で言う十両に上がれたというくらい。戦うなんてとんでもない。比較される中、ねぎっこや新潟も注目されるならば良いことだと思う」と受け止めています。

 メンバーはどう思っているのか。ツイッターでは次のような投稿がありました。



2003年のデビュー年から曲を提供しているconnieさんは、こんなツイートをしました。


「戦わないアイドル」

 「ねぎっこ」側の落ち着いたリアクションから読み取れること。それは、ねぎっこは「戦わないアイドル」ということです。
 ねぎっこを何度も取材しているプロインタビュアーの吉田豪さんは2013年8月号の「CDジャーナル」で、「殺伐としたNegiccoは見たくないし、このピースフルな空間を保ちながらどうやって向上していくのかが重要」と述べています。

地元イベントではファンと積極的に触れ合う「ねぎっこ」=2013年11月2日、新潟市中央区
地元イベントではファンと積極的に触れ合う「ねぎっこ」=2013年11月2日、新潟市中央区

 アイドル集団「ハロープロジェクト(ハロプロ)」の「メロン記念日」元リーダーで、今はFM新潟でパーソナリティーをしている斉藤瞳さんは、2013年11月の取材時、「ねぎっこ」の特徴を「すごく地域密着のねぎっこにしか出せないワールドがある」と指摘。「ねぎっこはねぎっこワールドが前面に出て、自分も癒やされた。癒やしを与えるアイドルグループ。落ち着く。10周年、さすが地域に根付いたアイドル」と絶賛しています。
 
 また、「ねぎっこ」のファン層については「小さい子から杖をついたおばあちゃんまでみんないる。そんなアイドルグループ、ねぎっこだけ」と分析。「自分がいたハロプロだと、おじいちゃん、おばあちゃんはいない。ねぎっこはそこは崩さないで欲しい。私がおばあちゃんになった頃、彼女らがまだやっているか分からないが、県民を癒やし続けて欲しい」とエールを送っています。

 「NGT48」という黒船来襲も、「ねぎっこ」は何も変わらないまま受け止め、ふわりと乗り越えるのではないか。そんな将来を予感させる、独特なアイドル像を築きはじめているのが「ねぎっこ」のようです。

関連記事

PICKUP PR

PR記事

新着記事

CLOSE

Q 取材リクエストする

取材にご協力頂ける場合はメールアドレスをご記入ください
編集部からご連絡させていただくことがございます