お金と仕事
レクサス、アウディ、マイバッハ…LAで人気だったセレブカーとは?
世界各国の自動車メーカーが新型車やコンセプトカーを発表するLAオートショーが閉幕した。話題になったクルマをあらためて紹介しながら、今後のトレンドを占う。
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世界各国の自動車メーカーが新型車やコンセプトカーを発表するLAオートショーが閉幕した。話題になったクルマをあらためて紹介しながら、今後のトレンドを占う。
米ロサンゼルスであった、世界各国の自動車メーカーが新型車やコンセプトカーを発表するロサンゼルス自動車ショー(LAオートショー)が11月30日に閉幕した。
話題になったクルマをあらためて紹介し、来年以降の業界トレンドを占う。
LAオートショーは近年、GM、フォード、クライスラーの米ビッグスリーの不振もあり、注目度の高さでは、欧州や中国でのショーに一歩譲っていた。
しかし、米国内の景気が堅調で、高額商品の消費が活発化。各社が米国市場をターゲットに、華のある高級車をそろえてアピールした。
ドイツ車では、超高級ブランド「マイバッハ」の再々登板が話題を呼んだ。
マイバッハは戦前に高級車を製造。のちにダイムラーの傘下に入り、2002年、ロールス・ロイスやベントレーに対抗するブランドとして復活した。しかし、リーマン・ショックによる市場の低迷などで販売は伸び悩み、12年に撤退した。
このほど再復活したのは、既存のSクラスのストレッチ版。最上位モデルとして、内外装のしつらえをゴージャスにし、後席優先の乗り心地を実現しているという。
こういった上級モデル追加の手法は、トヨタ・クラウン→クラウンマジェスタ、日産フーガ→シーマのように各メーカーで散見される。この手の新モデルは製造コストは抑えられるものの、クルマ自体は新鮮味に欠く。
ただ、「とりあえず一番高いモデル」を指名買いするセレブは世界中にいるらしい。ロールス・ロイスの牙城を崩せるか注目だ。
レクサスのデザインコンセプト。ショー開催地のアメリカ西海岸で根強い人気のコンバーチブルを、ふくよかなプロポーションで仕立てた。
先頃発売されたISの2ドアクーペ版、RCがベースと思われるが、国内ではトヨタ・ソアラとしてデビューさせ、のちにレクサスブランドに移行させたSC430の後釜的なポジションか。より迫力を増したフロントマスクや派手な大径ホイールが印象的だ。
フォーマルに使える高級セダンでも、サーキットで遊び倒せる高級スポーツカーでもない、海外ドラマのOPでしか見ないような、肩の力を抜いて流す4人乗りコンバーチブル。こんなクルマをサクッと買える、気持ちに余裕のある人こそが、本当の意味でのセレブなのだろう。
曲面や円形のモチーフを多用しつつシンプルで機能的な造形が画期的だった、初代アウディTT。今回発表された3代目は、質実剛健な2代目のテイストに、初代のエッセンスを加味したような印象だ。
2代目は悪く言えば他のラインナップと似たデザインで、個性に欠けた。その反省があったのか、操作パネルと吹き出し口が一体化したエアコンや、カーナビ機能を埋め込んだインパネなど、意欲的なデザインが満載。
骨格は、フォルクスワーゲングループ渾身のMQBプラットフォームを用いる。現行ゴルフで定評のある、シャープながらしっとりした乗り味は保証されるだろう。
手頃なサイズのしゃれたクーペとして重宝しそうだ。
ロングノーズ・ショートデッキの古典的なスポーツカーをデザインさせたら世界一なのが、ジャガーやアストンマーチンといった英国ブランドではないだろうか。
ジャガーにとって、往年の名車「Eタイプ」の理念的後継モデルであるFタイプ。
ブラッシュアップされた新モデルでは、現代ハイテクスポーツカーのご多分に漏れず4駆モデルを追加。一方で、操る歓びがよりダイレクトに味わえる6速マニュアルも投入した。
最新トレンドとクラシカルなデバイスを同時に取り入れ、あえてスペックとフィーリングの二兎を追う姿に、老舗英国メーカーの懐の深さを感じる。