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徳大寺さん死去 会社倒産、本名隠し第一作 自分の車は自腹貫く
徳大寺有恒さんが亡くなりました。辛口の評論が、多くの人に愛された徳大寺さん。実はペンネームで、代表作「間違いだらけのクルマ選び」が生まれたのは経営していた会社の倒産がきっかけでした。
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徳大寺有恒さんが亡くなりました。辛口の評論が、多くの人に愛された徳大寺さん。実はペンネームで、代表作「間違いだらけのクルマ選び」が生まれたのは経営していた会社の倒産がきっかけでした。
徳大寺有恒さんが亡くなりました。辛口の評論が、多くの人に愛された徳大寺さん。実はペンネームで、代表作「間違いだらけのクルマ選び」が生まれたのは経営していた会社の倒産がきっかけでした。
徳大寺さんの本名は杉江博愛(すぎえ・ひろよし)です。「間違いだらけのクルマ選び」を出版する際、自動車メーカーを敵に回して仕事がなくならないようにという、編集者の配慮でした。幕末の剣豪小説に登場する人物の中から「出来るだけ偉そうなペンネーム」にしたそうです。
徳大寺さんは疎開していた水戸で終戦を迎えました。外車が見たくてよく東京に通いました。進駐軍のアメ車に憧れたこの体験が、自動車評論家の原点になりました。
経営していたカー用品会社が倒産してしまい、極貧生活になったこともありました。借金取りにきた日本刀を持った暴力団員に取り囲まれたことも。糖尿病を患い、入院中のベッドで書きためたのが「間違いだらけのクルマ選び」の原稿でした。
徳大寺さんは、メーカーの提供を断り自分の車は自腹で買いました。50台以上の車を購入してきました。中にはロールスロイス、フェラーリ、ポルシェなど、超高級車もありました。
自動車を語ることで文明批評になった「間違いだらけのクルマ選び」。ベストセラーを出し続けた徳大寺さんは、自分の買う車についてこう述べていました。「もう欲しい車がなくなること、それが恐怖ですね」