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泡パーティー、何でそんなに人気なの? 体験型・SNS・ネット決済
踊りながら泡まみれになるという「泡パーティー(泡パ)」のブームが来ています。動画では味わえない楽しさ、SNSとの相性のよさ。そして、ネットを使った電子決済の活用などなど。ブームになるには、ちゃんと理由がありました。
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踊りながら泡まみれになるという「泡パーティー(泡パ)」のブームが来ています。動画では味わえない楽しさ、SNSとの相性のよさ。そして、ネットを使った電子決済の活用などなど。ブームになるには、ちゃんと理由がありました。
踊りながら泡まみれになるという「泡パーティー(泡パ)」のブームが来ています。定員300人に3000人の申し込みが殺到、最近ではレクサスのCMの舞台にも使われました。動画では味わえない楽しさ、SNSとの相性のよさ。そして、ネットを使った電子決済の活用などなど。ブームになるには、ちゃんと理由がありました。
音楽を聴きながら踊るクラブに、泡を噴射する機械を持ち込んだのが泡パです。1時間に1回程度、盛り上がるタイミングを狙って泡が噴射されます。参加者はみんな泡まみれになり、それが独特の高揚感と一体感を生み出して、会場は超盛り上がる。それが泡パです。
泡パが日本でいつ始まったか、正確な記録はありません。2012年7月にDJのアフロマンスさんが原宿で泡パを開いた時には、300人の定員に3000人の申し込みがありました。このころからブームが始まったと言えそうです。アフロマンスさんは、有名なアーティストの名前で多くの参加者を呼ぶようなイベントに飽きを感じていたそうです。そんな時、「特別な体験」のできる泡パに注目。さっそく企画したところ予想外の人気になりました。
地中海にあるイビサ島は、クラブ文化の聖地として知られています。そのイビサ島の「Amnesia」というクラブが、泡パのクラブとして世界的に有名です。アフロマンスさんがお手本にしたのもイビサ島の泡パでした。
泡パは、どんなにYouTubeで動画を見ても、フェイスブックで写真を眺めても、体験しないとその面白さはわかりません。まるで「ビールかけのような」感覚で、無邪気にはしゃげるのは、泡パに行った人だけが味わえる魅力です。この体験型というポイントは、アイドルが握手会によるファンとの交流を重視する流れと一致します。
体験しないとわからない泡パですが、参加者の楽しそうな動画や写真も特徴の一つです。泡という非日常的なアイテムと会場の一体感から、印象的な写真や動画になりやすいようです。「いい絵」が撮れるので、参加者は写真や動画を、どんどんツイッターやフェイスブックで投稿します。それを見た人は、実際に行った人とつながりがある分、余計に「今度は私も行きたい!」という流れになっていきます。
泡パやばい
ばりおもろい
#泡パosaka #泡パ pic.twitter.com/eTVpZPSUWR
— Ricky^_^ShopMAX?LA (@RickyLABISTA) 2014, 9月 6
SNSとの相性の良さは、企業のプロモーションも注目しています。9月に六本木ヒルズであった高級車レクサスのイベントでは、公開撮影会の舞台として泡パが使われました。イベント中、司会者は観客に向けて盛んに「今日のイベント、SNSにアップしてくださいね!」と呼びかけていました。
もう一つ、泡パとは一見、関係ないように見えますが、ネットを活用した決済サービスも重要です。
アフロマンスさんが活用している「Peatix」という決済サービスは、事前に参加者の人数が把握できます。事前に決済をしてもらうため、単なるフェイスブック上の参加表明と違って、ドタキャンされてしまうリスクが小さくなります。
また、チケット代はイベント終了後に主催者に振り込まれます。なので、悪質な業者がイベントを開かずにチケット代を持ち逃げするようなトラブルも起きにくくなっています。泡パのような、チャレンジングなイベントには、無用なリスクを背負わなくて済む「Peatix」のような新しい決済サービスの存在も大きいのです。
ところで、泡パの主役である泡は何でできるのでしょうか。アフロマンスさんによると、100%オーガニックで体に影響のない専用の溶剤を使っているそうです。ちなみに、普通の服装で泡を浴びまくると、石鹸成分の痕跡が白い粒になって「宴の後」という感じで残ります。
今後、広がりそうなのがスポーツイベントなど、音楽以外の舞台で開かれる泡パです。今年8月、巨大スライダーと組み合わせて屋外で開催した「泡パーク」は、家族連れに人気で、若者中心のクラブイベントよりも幅広い層が参加しました。どんなシーンでも組み合わせが可能な泡パ。まだまだ進化の途中のようです。