連載
#21 未来空想新聞
食べ頃や調理方法を、食材自ら教えてくれる時代に!?
モデル・滝沢カレンさんが考える未来の食の楽しみ方
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モデルやタレントとして活躍するほか、料理レシピ本大賞を受賞した経験もあるほど料理好きな滝沢カレンさん。2039年の食がどんな風になっているのか想像してもらいました。
「食材が自ら食べ頃を語り出したり、自分の希望する調理方法を伝えてくれたりするようになると思います」とカレンさんは想像します。「ジャガイモが『きょうはシチューにしてほしい』とか『残りはカレーに』とか教えてくれて意思疎通が取れたら、なんて豊かで楽しい世界になるんだろうって」
一人っ子のカレンさんは「子どもの頃、私の妄想の世界では、食材たちはいつもしゃべっていて、自分の遊び相手のようだったんですよね」と振り返ります。
料理をする時間は「自分で映画を作っているみたい」。どんなキャラクター(食材)を登場させるのか、どんな物語にするのか。すべて自分で決められる楽しさがあるといいます。「もちろん、最初から“名監督”ではなかったです。想像と違う味になったり、焦げたり、逆に生のままだったり、たくさん失敗もした。でもそういう作品があったから、もっといい作品を作って、もっと食材たちに輝いてほしいと思えるようになったんです」
最近、子どもや単身高齢者らの「孤食」が問題になっています。カレンさんも幼少期、親が働いており、一人で食事を取ることが多かったそうです。
「私は“食卓”という言葉が好きです。家族がしゃべりながら食べるのはとても楽しいですし、みんなが集まってくる温かさを感じます」とカレンさん。一方で、「ぽつんと一人で食べるのって絵にしてみたら寂しいことかもしれないけれど、味や食感に向き合える時間なのだと考え方を変えれば、全然寂しくない」と、カレン流の楽しみ方を教えてくれました。
そう気づかされたのは、一人でテレビを見ながら食事をしていたときのこと。「せっかく自分で作ったのに、テレビが気になって味を忘れてしまい、とても寂しいと感じました。もうちょっと食材に向き合ってみようって思ったんです」
モデルの仕事をしていることもあり、特に20代後半からは美や健康に人一倍気をつかうようになりました。「食事は、こちらが優しさを込めた分だけ、恩返しをしてくれると思っています。以前は食べたいものを作るためだけに料理をしていたんですけれど、今は副菜をプラスしてみたり、初めて出会った野菜を取り入れたりしています。自分の健康につながるし、新たな発見は刺激にもなります」
今、気になるのはフードロスの問題。一人暮らしだと、最適な量で食材を買うことが難しく、使い切れなくて罪悪感に駆られる人もいます。
「スーパーなど、お店でもっとコミュニケーションが取れるようになったらいいと思うんです。特に料理に慣れていない人は買い物が大変でしょう?ニンジン1本でどれぐらいの料理ができるか分からないってこともありますよね。未来の世界では、食材がきょう作りたい料理に必要な分量を教えてくれるなど、新しい買い物の仕方が増えてほしいと思います」
2039年には「茎もタネも皮もみんな食べられる新しい食材ができたり、土までおいしく食べられたりしたら面白い」とカレンさんの夢は広がります。「今は使い捨てのプラスチック容器が主流ですが、容器ごと食べられるお弁当やお箸が増えたら、カラスもゴミをあさらなくなるし、いいですよね」
そしてカレンさんは、食材となる動植物への思いやりについても語ってくれました。
「人間は自分が主役だと思っているかもしれないけれど、私は、地球というひとつの家にいろんな生き物が住んでいて、それぞれが主役であり、上下関係もないと思うんです。そう考えれば、けんかも生まれないはずです。動植物も、大人も子どもも、手をつないで同じ景色を見ている。そんな気持ちがあれば、みんなを大切にできると思うのです」