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独学で編集、メイキング動画が130万再生!イラストレーターの変化

「今は動画が主流の時代」

イラストレーター・雲丹。(うに)さんの作品
イラストレーター・雲丹。(うに)さんの作品 出典: 本人提供

目次

アクリル絵具を重ね、細い筆先でワンピースのフリルに色を乗せていくーー。2024年1月、Instagramに投稿された女の子のイラストのメイキング動画は、130万回近く再生され、8万を超える「いいね」がつきました。撮影も編集も独学で、自身の描く様子を動画で発信するイラストレーターの女性に話を聞きました。

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幼い頃から「絵」は日常

話を聞いたのは、埼玉県在住のイラストレーター「雲丹。(うに)」さん。アクリル絵具をはじめ、透明水彩絵具、アルコールマーカー、色鉛筆など、アナログ画材を愛用し、SNSで作品やメイキング動画を発表しています。

幼い頃から「絵」が日常の一部で、「絵を描かない日はなかったと思います」と話します。

初めて手にした画材は、保育園用に買った水性マーカー。毎日使いすぎて、インクの減りは弟のマーカーよりも早かったそうです。

引っ込み思案で友達づくりが苦手でしたが、絵は「人とつながるきっかけ」にもなりました。

「小学校で休み時間に絵を描いていると、 『何描いてるの?』と声をかけてもらえました。絵があったから、友達ができたんです」

当時からイラストを描く仕事に就くと決め、卒業アルバムの「将来の夢」には「イラストレーター」と書きました。


高校生で「コミティア」に出展

中学校では美術部に入り、表現力を磨きました。高校に入るとSNSに作品を投稿するようになり、自主制作漫画誌展示即売会「COMITIA(コミティア)」にも出展。友人と画集やポストカードを作り、「作品を届ける」ことにも熱中しました。

SNSのフォロワーたちとコミティアの会場で交流することも。絵はここでもコミュニケーションのきっかけになりました。

その後、美術大学を目指して予備校に通い、3浪の末に合格しました。大学では日本画を専攻。並行してイラストの創作活動に力を入れ、イベントにも積極的に参加していたそうです。

卒業後は企業に就職せず、フリーランスのイラストレーターとして活動をスタートしました。

浪人時代から大学卒業までの7年間で、SNSの投稿を増やして知名度を上げたり、仕事の依頼を受けたり、フリーランスとして必要なお金の知識を身につけたりして、少しずつ〝専業作家〟として活動するための土台を築いていったそうです。

イラストレーター・雲丹。(うに)さんの作品=本人提供
イラストレーター・雲丹。(うに)さんの作品=本人提供

動画でメイキングを見せる

2023年以降は、YouTubeやTikTok、Instagramで作品のメイキング動画も投稿しています。

動画を投稿する理由について、「今は動画が主流の時代。専業作家になったときから動画での発信はしたいと思っていました」と語ります。

「最初は動画を撮りながらだと顔を近づけて描けなかったり、カメラが邪魔になってしまったりしましたが、少しずつ感覚がつかめてきました」

動画のコメント欄には、日本語だけでなく、英語、ベトナム語、フランス語、中国語など様々な言語も並びます。

メイキング動画を投稿していくうちに、「雲丹。さんの動画を見て絵を始めました」「長らく絵を描いていなかったけど、また描くようになりました」というコメントが届くようになりました。

「絵を褒めてもらう以上に、私の技術が誰かのモチベーションにつながっていることがすごくうれしく感じました」

イラストレーター・雲丹。(うに)さんの作品=本人提供
イラストレーター・雲丹。(うに)さんの作品=本人提供

「絵を描きたい人が気軽に学べる場」を作りたい

それまで自分の絵に自信がなく、人づきあいも苦手で「絵を人に教えるなんてできない」と思っていたという雲丹。さん。SNSの反応や再生数を気にして落ち込むこともあったそうです。

しかし、今は「楽しさを伝えることで、絵を描く人が1人でも増えてほしい」と話します。

「私自身、『自分の世界観』を確立したいというよりも、ずっと変わっていきたいし、どんどんスキルアップしていきたいと思っています。死ぬ間際に、『人生で一番いい絵』を描ける人間になりたいんです」

「だから、今の私の技術はすべて伝えていきたいですし、今後は絵を描きたい人が気軽に学べる場を作っていきたいと思います」


  ◇  ◇  ◇

YouTube(@unica_closet):https://www.youtube.com/@unica_closet
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