ネットの話題
「あなたが宇宙を創った神でしたか…」 木のコブの中身は〝銀河〟
木のかたまりをぱかっと割ると、小さな宇宙が広がっているーー。そんな幻想的な作品が、Xで話題になりました。作者に話を聞きました。
Xで話題になったのは「木に実った宇宙」と題して投稿された約20秒の動画です。
最初に写っているのは、ごつごつとした突起のある木のかたまりです。それを両手で持ち、たまごのように「ぱかっ」と割ると、中に、青や紫に輝く銀河のような風景が見えるのです。
木に実った宇宙 pic.twitter.com/bfCTrGTPji
— m.a.wood🥚てづくりバザール神戸3号館 ち-16.17 (@m_a_wood_) September 3, 2024
投稿したのは工芸作家「m.a.wood」として活動する藤井大輔さんです。
木と樹脂を組み合わせて極限まで磨き上げた「ウッドレジンオブジェ」を得意としており、4年ほど前から、たまごの中に「絶景」が広がる作品「ドラゴンエッグ」を作ってきました。
今回の作品は、天然石の「ジオード」に着想を得たそうです。ジオードは、外から見ると普通の石なのに、割ると中に細かい結晶が輝くそうで、「とても美しいと感じて、人工的に作れないかと考えました」と話します。
ブライヤーという木の根のコブをドリルなどで掘ってくりぬきました。
そして、くりぬいた内側に、黒のアクリル塗料で宇宙の「ベース」を作り、その上に、見る角度によって青や紫、銀にきらめく「偏光パウダー」を塗布しました。
その宇宙の上から透明度の高いレジンを流し込み、固めて、形を整え、磨き上げます。
「景色を閉じ込めるため、中を鮮明に見せるよう、レジンの透明度と表面のつやにこだわりました」
この作品を正面から撮影して8月末に「やばいもん出来ました」と投稿すると、「本当にヤバい」「ずっと見てられそうです」と反響を呼び、14万いいねがつきました。
作家名の「m.a.wood」には、ミステリアス(神秘的)の頭文字「m」と、アメージング(衝撃的)の頭文字「a」を取ったそうで、「作品を見た時、手に取った時に、神秘的で衝撃を与えられるような作品を作る」という決意を込めています。
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