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どうせ跡が残るなら「可愛く」 洗濯ばさみ〝跡がつく〟に逆転の発想
洗濯物を、洗濯ばさみではさむと、跡がつきます。「どうせ跡がつくなら」と振りきった洗濯ばさみがSNSで話題です。
Xで、ある「洗濯ばさみ」が話題になりました。
一見、普通の洗濯ばさみですが、はさんだシャツについた跡を見ると、「肉球」模様になっています。
この画像は、《どうせ跡がつくなら可愛い跡にしようっていう発想、罪深いな…》《これはかわいい》《跡がついたら、うれしい!》など反響を呼びました。
この洗濯ばさみは、「スタンプ洗濯クリップ」という商品でした。開発したのは、プラスチック製品や日用品の企画、製造を行うアイビー(東大阪市)。「今までありそうでなかったもの」「少しの工夫で暮らしがパッと明るくなる」をモットーに製品作りをしている会社です。
代表取締役の城尾八也さんによると、「長年売れ続けている、日用雑貨の定番商品」を探していた時に、たまたま目に付いた洗濯ばさみがきっかけになりました。
どこの家庭にもありそうな定番商品ですが、身近な人に相談したところ、「洗濯ばさみは跡がつくので、あまり使わない」という残念な意見が多かったそうです。
他社の洗濯ばさみを見てみると、確かに「跡がつきにくい」ということを売りにした商品が目立っていました。
当初は、城尾さんも「是非とも『絶対に跡がつかない』洗濯ばさみを作ろう」と躍起になっていたそうですが、結果はいまいち。
理想の商品になんとなくは近づいても、やはり「跡がつかない」は難しく、がんばっても「跡がつきにくい」どまりと、納得できるものではありませんでした。
そこで城尾さんは、考えます。ならば、この洗濯ばさみを使えば「こんな跡形がつけられる」ということを売りにしよう、と。
「『え~い、つけちゃえ』の発想から商品化することができました」
ハサミ跡には、「なんとなく癒やされる」肉球の形を採用しました。ハンガーに干したTシャツが、風に飛ばされないように、このスタンプ洗濯クリップで肩の部分を挟むと、肩に小さな「肉球」の跡が付くのだそうです。全国の100円ショップで販売しています。
肉球の部分を「企業のロゴ」や「トレードマーク」「キャラクター」などにするノベルティやOEM(受託製造)も受注しているそうです。
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