ネットの話題
電源タップ+クリップ=超便利! 机やベッド、テーブルの足に設置可
開発したメーカーを取材しました
ネットの話題
開発したメーカーを取材しました
ダイニングテーブルやベッドだと電源タップの置き場に困る――。そんな悩みに応えてくれる商品がSNS上で注目を集めています。開発したメーカーを取材しました。
エレコム(大阪市)が2021年7月に発売した「シャッター雷ガード付クリップタップ」。
電源タップと巨大クリップを合体させたような見た目の商品です。
2ピン式の3個口タップで、ラインナップは色やコードの長さが異なる全6種類。
磁石で固定する商品とは異なるため、木製のテーブルやベッドの脚や天板などに挟んで使うことが可能です。
挟める厚さは15mm~35mmで、接地面がラバー仕様となっているため、傷防止や滑り止め効果が。
ACアダプターなどの大きなプラグを接続しても隣の差し込み口に干渉しにくいよう、中心と両端で差し込み口の向きが変えてあるなど、細かな点も配慮されています。
SNSで紹介されると、「何これめっちゃ便利」「めちゃくそ欲しい」といったコメントが寄せられ、話題になっています。
「SNSやWebの画像検索で電源タップが使われている写真を収集し、不満や問題点をまとめ、それらの課題を解決したいという思いから開発に着手しました」
そう話すのは、商品開発部コンダクションデバイス課の田邉明寛さんです。
コロナ禍で自宅で過ごす時間が長くなったことで、電源タップの需要が急伸。
どんな場所でどのように使われているのかを調査したところ、自宅のリビングで仕事や勉強をする機会が増えていることがわかったそうです。
「挟む力とそれに適した構造の調整に苦労しました」と話すのは、同じ課に所属する坂口申悟さん。
挟む力が弱すぎるとちょっと引っ張っただけで簡単に外れてしまい、強すぎると握力の弱い子どもや高齢者には扱いにくくなってしまう。
実際に身近にいる人に試してもらいながら、バネの形状や太さなどを理想的な強度に調整したそうです。
「コストや部品点数、スケジュールなどの制約もある中で、理想通りにはならない部分もありましたが、現在販売している製品の形にたどり着くことができました」
リビングテーブルで仕事や勉強をする時だけでなく、作業台に挟んでDIYで使用する時など「ちょっと電源が欲しい」と思った時に役立ちそうなこの商品。
ロボット掃除機を利用するので床にタップを置きたくない、という人にもオススメだといいます。
商品が話題になったことについて、田邉さんはこう話します。
「開発者冥利に尽きます。様々なご意見をいただいていますので、今後の商品開発の参考にさせていただくことで、時代や使用シーンにあった製品に育てて参りたいと思います」
1/4枚