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お祭りで起きる子どもの事故 食べ歩き中や持ち帰ったおもちゃに注意

夏はお祭りに行く人も多いが……。※画像はイメージ
夏はお祭りに行く人も多いが……。※画像はイメージ 出典: Getty Images
お祭りに行く人も多い夏。しかし、お祭りのようなイベントごとには特に小さい子どもの事故もついて回ります。食べ歩き中に、あるいは持ち帰ったおもちゃによって起きる事故について、消費者庁が注意を呼びかけています。どのような対策があるのか、まとめました。(朝日新聞デジタル企画報道部・朽木誠一郎)
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「光るおもちゃ」「串の食べ歩き」

7月29日、隅田川花火大会が4年ぶりに開催されました。大会実行委員会によれば、過去最多の約103万5000人の観客が訪れたということです。コロナ禍で中止されていた花火大会が各地で再開され、自治体のお祭りの案内をよく目にするようになりました。

一方で、このようなお祭りでは、特に小さい子どもの事故が起こりやすくなるため、消費者庁は8月初旬、「安全も忘れずに楽しんで」と注意喚起をしました。

このようなイベントでは、屋台などにさまざまな食べ物や、カラフルなおもちゃなどが並びます。賑やかで楽しい雰囲気もあって、普段なら買わないものを、ついつい手に取ることもあり、それにより事故が起きる可能性があると呼びかけています。
 
同庁と国民生活センターには、お祭りから持ち帰ったおもちゃなどが関係する事故の情報が医療機関から寄せられています。また、事故情報データバンクに登録された情報の中にも同様の相談事例がみられます。具体的には下記のような事例が紹介されています。

<縁日で年上の子のために持ち帰った水で膨らむボールを、洗面器にたくさん入れて遊んでいた。子どもが赤いボールを一つ食べたと言ったため受診し、通院して様子を見ることとなった(2歳)>
<お祭りで買ったケミカルライト(光る棒)を寝室に置いていたところ、子どもがかじって割ってしまい、中の液体が付いた手で目をこすり痛みが生じた。水で洗い流して受診し、経過観察となった(5歳)>

消費者庁は、「屋台などに並ぶものは、小さな子ども向けのおもちゃとは限りません」と指摘します。また、屋台で販売されている商品は「対象年齢や注意表示、製造事業者などの確認が難しいものもあります」とします。

安全性や取り扱い上の注意がわからない場合には、「おもちゃとして与えないようにする」こと、また「子どもの手が届かないところで管理する」ことを心がけましょう。また、「不要であれば廃棄することも検討してください」ということでした。

お祭りの屋台は食べ物も魅力的ですが、食べるときは「落ち着いて食べられるように工夫を」と呼びかけています。こちらも、具体的には下記のような事故の事例が紹介されています。

<屋台で買った串に刺さった食品を歩きながら食べていたところ、滑って転んでしまい、串が口に刺さった(8歳)>
<子どもから目を離した隙に、屋台の鉄板に触れてしまい、手のひらにやけどを負い、通院が必要となった(3歳)>

食べ歩きのときに手軽に口に運べるように、串などに刺した食品が提供されています。これを「口に入れたまま動き回り、転んだりぶつかったりして、串などが喉(のど)に刺さる事故も起きています」。

また、特に小さな子どもは、食べる機能が発達途上であり、「動いたり驚いた拍子に、十分に咀しゃくできていない食品を誤って吸い込み、窒息・誤嚥するおそれもあります」。

屋台などでは目の前で食べ物が調理・提供されるため、鉄板などの高温の調理器具に子どもの手が届く状況も考えられ、同庁は「小さな子どもの手を引いて一歩下がるなど距離を取りましょう」と注意喚起しています。

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