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かき氷シロップ、定番の売れ筋は 〝業務用〟扱う会社が感じる変化

井村屋の「氷みつ」、シーズンの販売終了はお盆ごろ

子どもにせがまれて行く先々でかき氷を食す家庭も多いのでは……。
子どもにせがまれて行く先々でかき氷を食す家庭も多いのでは……。

目次

酷暑が続くなか、子どもたちから毎日のように「作って!」とせがまれるかき氷。我が子の好みはメロン味ですが、売れ筋はどうなのかしら? そういえば、いつも行くお店では6月下旬あたりからシロップを見かけるようになったけど、販売はいつまで――? シロップにまつわるあれこれ、メーカーに聞いてみました。

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かき氷扱う店に卸すシロップ、人気は…

全国の食品製造会社や、ホテルや飲食店、行楽地の売店などに各社のシロップやかき氷器などを販売している「明石氷販」(兵庫県明石市)が運営するECサイト「かき氷市場」には、2019年4月から2020年3月の注文データ(約1万本数)を元に作成された売れ筋ランキングが発表されています。

それによると、売れ筋ランキングトップ5は下記のようになっています。

1位 いちご
2位 ブルー系(ハワイアンブルーや、ブルーライム)
3位 メロン
4位 マンゴー
5位 抹茶
かき氷市場「2019年氷みつ販売数ランキング」

以降は、レモン・みぞれ・グレープ・ピーチ・コーラと続きます。

かき氷市場の「2019年氷みつ販売数ランキング」
かき氷市場の「2019年氷みつ販売数ランキング」 出典:かき氷市場「2019年 氷みつ販売数ランキング」

イベント中止だった3年「ほぼ売れなかった」

近年の売れ筋に変化はあるのでしょうか。

明石氷販の担当者によると、お祭りやイベントの屋台で販売されることの多い、果汁の入っていない商品に関しては、今年も2019年のランキングから大きな変化はないとのこと。

一方で、コロナ禍でイベントの中止が相次いだ2020年から昨年までは、「果汁の入っていない安価なものはほぼ売れませんでした」といいます。

「取引先のメーカーからは、例年の2割程度の出荷だったという話も聞きました」

今年は、コロナ禍前の2019年並みとまではいかないものの、「近いところまでは売れている」と担当者。

ここ最近、注目されているのが果汁入りで価格帯も高めの商品です。取り扱う割合が増えてきているといいます。

「かき氷の専門店が増えていることに加え、観光地のお店でも『いいもの』を使い始めている」。なかでも、果汁の入ったいちごや桃が売れ筋だそうです。

「猛暑にお召し上がりいただく商品」

かき氷のシロップの販売期間について、「あずきバー」などでも有名な井村屋(津市)に聞いてみました。同社では、「氷みつ」(イチゴ、メロン、ハワイアンブルー、みぞれ)や「こだわりの氷みつ」(いちご、抹茶、ぶどう)がラインナップしています。

広報担当者によると、井村屋でのシロップの販売期間は「春夏期間限定」とのこと。

同社では、店頭の在庫がなくなり次第、シーズンの販売は終了します。広報担当者によると、「『氷みつ』は猛暑でに多くの方にお召し上がりいただく商品」とのことで、販売終了は「お盆ごろを目安」としているそうです。
期間を設定している理由の一つは、「夏休みが始まる7月20日ごろからたくさん召し上がっていただけるようになる」こと。もう一つが「お盆ごろには新たに購入するお客様も減ってくる」ことだそうです。

「お盆を過ぎても暑い日はありますが、少しずつ涼しくもなってくる時期にもなります。そのため、お盆を節目として販売させていただいています」

気象庁が公開している、東京都の日別最高気温の平年値(1991年~2020年)をみると、7月18日に30度を突破してからは最高気温は上がり続け、8月3日から9日までは31.8度、その後徐々に下がり続け、23日には31度を切ります。

井村屋は「氷みつはかき氷にかけて食べていただくのはもちろん、ヨーグルトやアイスクリームにかけたり、チューハイの味付けにしたりしてもおいしく召し上がっていただけます。また、クリームソーダやゼリーの材料としても使えるので、カラフルな色合いを楽しんでほしいです」と話します。

左が「こだわりの氷みつ」のいちご、右が「氷みつ」のいちご=井村屋提供
左が「こだわりの氷みつ」のいちご、右が「氷みつ」のいちご=井村屋提供

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