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お金と仕事

日本ハムが「白衣の天使」を招待 球団職員「彼女が看護師で…」

「これ、何の取材ですか?」戸惑いながら取材に答えてくれた球団職員のXさん。球団のコンシューマビジネス部チケットグループ所属。神戸市出身。早大大学院を修了し、入社4年目。ちなみに修士論文のテーマは「災害復興地域における民族スポーツ」
「これ、何の取材ですか?」戸惑いながら取材に答えてくれた球団職員のXさん。球団のコンシューマビジネス部チケットグループ所属。神戸市出身。早大大学院を修了し、入社4年目。ちなみに修士論文のテーマは「災害復興地域における民族スポーツ」

目次

 プロ野球の日本ハムが、太っ腹な企画を立ち上げました。その名も「白衣の天使サマー」。8月16日のロッテ戦から20日の西武戦まで、1試合につき100組200人、5試合で計1千人の北海道内の看護師さんを無料で招きます。実はこの企画、看護師が恋人のある球団職員の愛ある思いつきが原点でした。(朝日新聞スポーツ部記者・山下弘展)

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【関連リンク】彼女が看護師の男性職員発案「白衣の天使サマー」に計1000名招待。谷口選手も参戦|北海道日本ハムファイターズ

これ、何の取材ですか?

――今回、なぜ看護師さん招待企画を思いつかれたのですか?

「ファイターズでは、今季の開幕戦で保育士さんを招待したり、谷元投手が介護福祉士さんを招待されたりと、働いている方が日常から解放される場を提供したい、と様々な企画を打ち出しています。そのなかで、看護師さんも、となったというか」

――それだけですか?

「実は……、交際している彼女が看護師で。日頃から大変なところを見ているので、その辺も含めて」

――ちなみに出会いは?

「いわゆる合コン的な感じで。私はまったく北海道に縁がなかったのですが、同期が『北海道に友達がいるから、一回飲みに行こう』と。そこに彼女もいたというか。3対3だったんですけど」

――彼女はおいくつ?

「四歳下です」

――交際期間は?

「1年半くらいです……。あれ、これってなんの取材ですか?」

同期、もう半分辞めた

――すいません。本題に戻ります。看護師の仕事を間近に見ていたのですね。

「深夜勤務が多いんですね。寝る時間がバラバラで、生活サイクルが整わないというか。夜の12時くらいに出勤、という日もあります。休みはシフトで決まっているのですが、急な呼び出しもあるので」

――野球観戦で少しでも息抜きを、と?

「彼女は、あまりストレスを感じているように見せないのですが、それでも『同期がもう半分辞めた』とか、『忙しい』とは言っているので、たまっているところもあるのかな、と」

札幌ドームで選手たちに声援を送るファン
札幌ドームで選手たちに声援を送るファン 出典: 朝日新聞社

まさに共同作業

――招待した看護師さんには、問診などに使えるようにクリップボードがプレゼントされるとか。

「目立つようにTシャツも候補だったんです。あと、聴診器とか。でも、どの職場でも使えて、デザインが何でもよくて、自分でも持ち込めるものは、と彼女に聞いて、意見を参考にしました」

――まさに共同作業ですね。今回の企画について、彼女の反応は?

「彼女は、そこまで野球に興味がなくて、ドームにも年に1回来るかどうかだったんですけど、『行きたい』と言ってくれたので、よかったです。彼女以外にも、日頃、大変な仕事をされている看護師さんに、少しでも解放されるというか、楽しい時間を提供できればと思います」

球団事務所で打ち合わせするXさん(手前)。ちなみに、この会議室の名前は「SHINJO」。他に「ダルビッシュ」、「ヒルマン」の部屋もある
球団事務所で打ち合わせするXさん(手前)。ちなみに、この会議室の名前は「SHINJO」。他に「ダルビッシュ」、「ヒルマン」の部屋もある 出典: 朝日新聞社

絶対に別れないでね

  取材の様子を温かいまなざしで見守っていた球団の広報担当さんは、最後にポツリ。
 「そこまで、絶対に別れないでね……」

 「白衣の天使サマー」の応募期間は、6月26日から7月17日まで。対象試合には、右ひざ十字靱帯(じんたい)を手術して現在リハビリ中の「きゅん」こと、谷口雄也選手も、日々サポートを受けている看護師さんへ恩返ししたいと、写真撮影会などに登場予定です。詳しい情報は球団ホームページで。

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