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「羽生越え」挑む宇野昌磨 「日本一が世界一と同じだけ難しい」
フィギュアスケートのグランプリシリーズがいよいよ22日(土)スケートアメリカから開幕します。昨年、シニアデビューにもかかわらず、グランプリファイナル銅、世界初4回転フリップを決めるなど、大活躍を見せた宇野昌磨選手。グランプリシリーズ初戦を前に、今シーズンにかける思いを聞きました。
――4月には公式試合で世界初の4回転フリップに成功しました。
試合への集中力ややる気が、いい方向に向いたのではないかと思います。フリーでも4回転フリップに挑戦したのは、世界選手権でいい演技ができませんでしたし、難しい構成で一度やってみたくて。本番直前まで悩んだのですが、最後はやりたいことを全部やろうと思いました。
――昨季のテーマは「攻める」。それができたシーズンだったのではないでしょうか。
「迷ったら攻める」。ずっと言い続けたからこそ、最後のチャレンジカップも、それ以外の試合もできたかなと思います。
――7月、大阪で開催された「THE ICE」では、憧れの髙橋大輔さんと共演しました。
緊張しましたね。自分の演技より、髙橋さんしか気にならなくて。(自分の)演技前も、ずっと(髙橋さんと)2人で滑るプログラムの練習をしていました。「白鳥の湖」のヒップホップのステップなども教えてもらえて。すごく貴重な時間をいただけました。また、どんなプログラムでも、どんな曲調でも、いろんな演技ができる選手になりたいなと、あらためて思いました。
――自分も表現者を目指したいと?
「表現者」って言われるようになりたいとは思います。「ジャンパー」よりは。小さい時はジャンプが跳べなくて、表現のほうが得意、という感じだったのですが、今はジャンプのほうが先行しているかなと。ジャンプでも、もっと上に行きたいと思うのですが、表現をもっとがんばりたいです。
――今季のプログラムの見どころは?
フリーはタンゴ調の曲から、後半ボーカルが入って、情熱的になっていきます。久々のタンゴで、最初は大丈夫かなと思っていたのですが、やり出すと、すごく楽しい。もっと表現したいと思います。
――今季のフリーは高難度のプログラム。総合300点も超える?
難しい挑戦というより、それが普通になっていけばいいなと思っています。全部うまくいけば、かなり点数はいくかなと思いますが、点数はいい演技をしてからついてくるものかと。総合300点はあまり意識していないですね。でも、点数を見て、足りないところを研究していきたいとは思います。
――代名詞でもある大技クリムキンイーグルが進化しました。ご自身で考案されたのですか?
手(の振り付け)をつけました。最近ずっと同じイーグルで、そろそろ皆さん飽きるだろうなと思って。いろいろやったのですが、あれが精いっぱいでした(笑)。
――羽生結弦選手と試合で会うときは、どんなことを話しますか?
試合前は、ワチャワチャしてます。更衣室でくだらない話で盛り上がって(笑)。(樋口)美穂子先生やまわりのみなさんは心配しているかも。でも、ライバル心はあります。勝ちたい気持ちもあるし、(羽生選手の)「絶対負けない」という気持ちも感じられます。日本一になることが世界一と同じだけ難しいというのは、いい環境です。
――今シーズンのテーマは?
「攻める」。去年と同じです。思いっきり全力でぶつかって、得られるものはたくさんあると思います。守る必要は、今はまったくないかなと思います。
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