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首相官邸サイトに現われた「ゆるいイラスト」 狙いは? 中身は?
首相官邸のホームページに掲載されたゆるい路線のイラストが話題になっています。デザインの狙いは何だったのか? 聞いてみました。
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首相官邸のホームページに掲載されたゆるい路線のイラストが話題になっています。デザインの狙いは何だったのか? 聞いてみました。
内閣府が作成した「やわらか成長戦略。~アベノミクスをもっと身近に~」のイラストが、「スゲぇ」「ヤバイ」と話題になっています。アベノミクス「3本の矢」を解説したパンフレットでしたが、イラストのゆるい路線が、注目を集めてしまったようです。今回のデザインの狙いは何だったのか? 聞きました。
パンフレットは、首相官邸のサイトからダウンロードできます。ネット上で特に注目を集めたのが、「新たな市場の創出 ~世界も驚く健康長寿社会へ~」に使われた、おじいさんとおばあさんが小躍りするイラストです。
イラストでは、夫婦と見られる2人が、ステップを踏んでジャンプをしています。女性は白髪にブーツ、男性はゴージャスなネックレスのようなものをつけています。
夫婦の右側にはターバンを巻いたヒゲの男性。左側はブロンドの女性。どちらも、驚いている様子を表す星のようなマークと共に、夫婦を見つめています。
「健康長寿社会」を斬新な手法で表現したこのイラスト。ネット上では「何これw」「読んでいても中身が頭に入ってこない」など、驚きの声があがりました。残念ながら反応の多くは「誰も止めなかったのか」「え?サイト乗っ取られたわけじゃないよね?」など、辛口のコメントでした。
思わぬところで注目を集めてしまったイラスト、どのような狙いがあったのか。担当したのは内閣官房広報室と内閣官房日本経済再生総合事務局です。担当者は「色々、評価をいただいているのは認識しています…」とした上で、「役所や企業の人だけでなく、多くの国民に読んでもらいたかったので、なるべくわかりやすいイラストにしました」と説明しています。
話題になっている、「夫婦」とターバンの男性、ブロンドの女性のイラストについては「特段の意図はありません」とのこと。
イラストを担当したのは、イラストレーターの岡田丈さんです。これまで、公的機関の広告などを独特のセンスでわかりやすくデザインしてきた実績を買われました。担当者は「役所のかたい説明にならないよう、かつ、くだけすぎないレベルのイラストをお願いしました」と話しています。
ちなみに、夫婦が小躍りするイラストのページに掲載されていたのは、医薬品のネット販売が可能になったことについての説明でした。2014年6月、薬事法が変わったことで、リスクが高い第一類、第二類の医薬品もインターネットで買えるようになりました。
医薬品のネット販売解禁は、「アベノミクス」の「成長戦略」の一つとして注目されていました。
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