水俣病取材、記者は言い返せなかった〝やっぱり経済優先〟という現実

信じてもらえなくなった政治家たちの言葉

長妻昭明記者=2021年9月30日午後0時36分、熊本市、藤脇正真撮影

学生時代、駅前で街頭演説をしていた政治家は「弱者に寄り添う」と訴えていました。当時は疑いを向けるまでもなく、ただ純粋に政治とはそうしたことを実現するものだと思っていました。今年の春、熊本に転勤し、水俣へ取材に行くと、違う世界があることを突き付けられました。今も被害に苦しむ人に向き合おうとしない政治家たち。経済成長や選挙での勝敗を考えると、しょうがないことなのでしょうか。政治の役割とは何かを現場から問い直してみようと思います。(朝日新聞熊本総局記者・長妻昭明 25歳)

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