感動話だけじゃない…在宅医療のリアル 佐々涼子さんが託されたもの

水野 梓

『エンド・オブ・ライフ』作者の佐々涼子さん。読者からは、身近な人の死と重ねあわせた感想が寄せられるそうです。「死を語る『場』が、なかなかないのかもしれません」と話します=水野梓撮影

自分は透明な管のようなもので、受け取ったものをそのまま読者に渡すことができたらいいんじゃないか――。ノンフィクションライターの佐々涼子さんは、7年にわたって在宅医療の現場へ取材を重ね、さまざまな「命の閉じ方」を見つめてきました。その取材で出会った看護師・森山文則さんは、がんになって49歳で亡くなります。森山さんに「頼みます」と託されたものを、佐々さんはどのように受け止めてきたのでしょうか。

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