「ホームレス」排除が招く〝間接的殺人〟やさしくなくなった宮下公園

「消費欲」で選別される私たちの命

神戸 郁人

高級ファッションブランドなどの店舗が入り、一体型の公園でスポーツも楽しめる、東京・渋谷の「MIYASHITA-PARK」。その成立経緯を振り返ることで、公共空間の意義について考えてみました。

7月28日でオープンから一周年となる、東京・渋谷の複合商業施設「MIYASHITA PARK(ミヤシタパーク)」。おしゃれな建築物が並ぶ土地は元々、渋谷区立宮下公園として、地域住民らに親しまれていました。再開発にあたり、域内で暮らす「ホームレス」の人々が一斉に追放された、負の歴史の現場でもあります。「公園は避難所。そこが使えなくなる状況は、誰にとっても逃げ場がない、今の社会そのものだ」。現地で困窮者支援に携わってきた社会学者に、公共空間が失われる危うさについて聞きました。(withnews編集部・神戸郁人)

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