浪江町で受信した緊急メール 10年ぶりに訪れた「素通りした町」の姿

関田航

東日本大震災から10年。コンビニの上空には、星空が広がっていた=2021年3月11日午後9時19分、福島県浪江町、いずれも関田航撮影

3月11日午後10時過ぎ。「震災から10年」の取材を終え、私は福島県浪江町にある国道114号沿いのコンビニエンスストアに来た。車通りはほとんどなく、静けさが漂う中、遠くからフクロウや獣の鳴き声が聞こえ、あたりは真っ暗だった。10年前のこの日、この時間、確かにここにいた。爆発する前の福島第一原発に向かっている道中だった。

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