「0系」から新幹線の〝顔〟を作ってきた工場、ピンチ救った楽器作戦

地方の零細企業が「ストラディバリウス」に託したもの

高橋 豪
朝日新聞記者

国民宿舎大城に飾られたアルミニウム合金製のチェロとバイオリンとビオラ=2020年11月5日、山口県下松市笠戸島、高橋豪撮影

今年で100周年を迎える国内最大級の鉄道工場「日立製作所笠戸事業所」がある山口県下松市。このまちには、分業により車両の部品づくりを担う小さな工場が生まれ、各社固有の技術を発展させてきました。その技術の底力を物語る逸品が、笠戸島の宿泊施設「国民宿舎大城」に飾ってあります。鉄道ファンの記者(25)が、「鉄道のまち」で見聞きした出来事をレポートします。(朝日新聞山口総局記者・高橋豪)

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