新潟で増殖する「笑顔のガスタンク」地元民を30年癒やし続けた歴史

地域を見守るのは「脱力系」の球体

半田カメラ

街中にそびえる笑顔のガスタンク「ニコタン」。この脱力系の表情を持つ球体は、なぜ生まれたのか?背景には、地域とのつながりを模索する、製作企業の熱い思いがありました

まん丸なボディに咲く、満面の笑顔。新潟県北部に建ち並ぶガスタンクのことです。つるりとした無機質な外見という、一般的なイメージとは大きくかけ離れた姿を、人目にさらしています。「顔の見えない産業」と呼ばれたガス供給事業に、親しみを抱いて欲しい。そんな思いから、地元企業が30年ほど前に製作。今では住民にとってかけがえのない、古里のシンボルとなりました。近年も数を増やしているという、この構造物が持つ魅力とは、一体何なのでしょうか? 大きなものを撮り続けてきた写真家・半田カメラさんがつづります。

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