巨大仏「ただデカいだけ」じゃない歴史、修復支えた「チーム観音」
観音像への愛情が生み出した「やさしい世界」
あまりの大きさゆえに、「成り金趣味」「ただデカいだけ」などの批判にさらされがちな「巨大仏」。そうした軽薄なイメージとは裏腹に、多くの人々に愛され、今も大切に維持されている56メートルの観音像「東京湾観音」をご存じでしょうか? 災害や戦争の記憶を保つため、約60年前に誕生。以来、6回も修繕を受け、建立者の願いを伝え続けているのです。背景には、大きな体を管理する守り人たちの集団「チーム観音」の存在がありました。仏様と、その周囲の人々が醸し出す雰囲気に魅せられた写真家・半田カメラさんが、修復作業の現場に広がった「やさしい世界」について伝えます。