好景気が生んだ「悲劇の巨大仏」台風で腹に大穴、廃墟に…数奇な運命

滅びゆく観音像に注がれる、写真家の熱い思い

半田カメラ

瀬戸内海沿岸に造られた、全長100メートルの「淡路島世界平和大観音」。「悲劇の巨大仏」と言われる由縁について、大仏写真家につづってもらいました

災害や疫病などが起き、社会を不安が覆ったときに造られる「大仏」。その大きさは、人々の恐怖心を吹き飛ばす力となってきました。新型コロナウイルスが流行している今も、「大仏を建立しよう」という言葉が、いわゆるネットミームとして語られます。全国に点在する像の中には、好景気を背景に造られたものが少なくありません。地域のランドマークとして親しまれながら、ブームが去ると長年放置され、廃墟と化してしまうケースも。「見る人を圧倒するパワーは、建てるだけでは保てない」。全国で300体近くの「巨大仏」を撮影してきた写真家・半田カメラさんが、悲劇的な運命をたどった観音像への思いをつづってくれました。

続きを読む