話しかけたタクシーの運転手はボートピープルだった 日本での40年

「私は一人でやってこられたわけじゃないですから」

松川希実
朝日新聞記者

タクシーの運転席から、丁寧な声をかけられたのが、「伊東さん」との出会いでした

コンビニ、飲食店……まちなかで「外国人」をみかけることは、めずらしいことではなくなってきました。でもその本音を知る機会はなかなかありません。先日、東京都中央区日本橋で飛び乗ったタクシーの運転手に話を聞いてみると、「私は元ボートピープルです」と話し始めました。40年前、命がけで海を渡り、日本にたどりついた彼が、どんなことを思い、暮らしてきたのか。「日本を憎んだこともある」という日々。コロナウイルスの影響で「仕事が8割減って大変」という中、それでも「日本を愛している」と話すまでの思いを聞きました。

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