「遅きに失した」パワハラ防止義務化、それでも「大きな一歩」な理由

牧内昇平

牧内記者が過去に取材した男性。アルバイトからのパワハラで休職中だった。「仕事に戻ったら、また怒鳴られるのかな」とつぶやいた言葉が忘れられない

 パワーハラスメント(パワハラ)の防止策を企業に義務づける法律案が、このほど閣議決定されました。遅きに失した感はありますが、それでも深刻なパワハラ被害を防ぐための大事な一歩になると私は考えています。多くのパワハラ遺族を取材していると、職場の対策が進んでいれば最悪の事態を防げたかもしれないという事例に出会うからです。(朝日新聞記者・牧内昇平)

続きを読む