「平成炎上史」はじまりとなった「二つの事件」不安さを照らす炎

真鍋厚
評論家・著述家

無差別殺傷事件が起きた秋葉原の電気街で見回りをする警察官=2008年6月、細川卓撮影

 平成という時代は、ネット発の社会現象である「炎上」が日本列島を席巻し、事件として取り沙汰されるニュースの数々を生み出した時代であった。「炎上」は、わたしたちの側の心のありようや、それに影響を与えている社会の状況と切っても切り離せない。「炎上」前夜ともいえる時期に起きた「女子高生コンクリート詰め殺人事件」と「秋葉原通り魔事件」から、あらためて「炎上」とは何かを考えてみたい。(評論家、著述家・真鍋厚)

続きを読む