母国で無視され続けた「イランのクロサワ」 訃報の翌日、映画館で…

神田大介
朝日新聞ポッドキャストMC

「ライク・サムワン・イン・ラブ」で加瀬亮(右)を演出するアッバス・キアロスタミ監督=2011年11月、ユーロスペース提供

 イラン映画界の巨匠、アッバス・キアロスタミ監督が76歳で亡くなりました。その存在感の大きさは、まさに「イランの黒澤明」。1997年にカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールをとるなど、イラン映画のレベルの高さを世界に知らしめ、後進に大きな影響を与えました。ところが、イランの地元紙はこれを報じず、DVDショップに行っても作品が手に入らないというありさま。そんな中、映画館では「ある出来事」が起きていました…。

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