追悼の日、載らなかった笑顔の写真 「夢でいいがら会いでえなあ」

亡くなった妻の成子さんと孫の帆高君、杏慈ちゃんの写真を枕元に置いて眠る佐藤富士夫さん。震災前の1年ほど、ほぼ毎日2人の孫は富士夫さんと成子さんと同じ布団で寝ていた。枕元の写真と一緒に寝る生活は3年ほど続いた=2012年2月26日、宮城県石巻市北上町、小川智撮影

 今年の3月11日、岩手、宮城、福島の被災地で取材した朝日新聞のカメラマンは18人。撮影した写真は総計1万枚を超え、パソコンで本社に送稿されたのは、350枚近く。東京本社最終版の朝夕刊紙面(地域面は除く)に掲載されたのは22枚だった。3・11という悼む日には、紙面に載らなかった笑顔の1枚がある。新聞には載らなかった、こぼれてしまった、写真部員の「心の一枚」です。(朝日新聞名古屋報道センター・小川智)

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