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防災用品に有効「カセットコンロ」、劣化に注意 カセットボンベも
カセットコンロ製造後約10年カセットボンベは製造後約7年で買い替えを
被災したときのために、どんなものを備えていますか?水、食料、簡易トイレ――。
カセットコンロやカセットボンベは、温かいものを用意したいときに有効ですが、「劣化」していないか確認していますか?
我が家には食いしん坊の私と、小さな子どもたちがいるため、防災グッズの中でも「食」の備えは常に意識しています。普段の食事でもよく使うレトルト食品やカップラーメンは、5日分は問題なく確保できそうな量のローリングストックがあります。
願わくばそこに、温かいお湯も用意したい……。食品は豊富にある我が家ですが、カセットボンベ、どのくらい用意していたっけ?カセットコンロも、買ってから結構経ってる気がします。
カセットコンロやカセットボンベの「経年劣化」に気をつけるよう発信しているのは、製品事故の調査などを行っている、製品評価技術基盤機構「NITE」です。東日本大震災から13年が経つのを前に、地震に伴う製品事故についての注意喚起を行っています。
地震が発生する前に備えたり、発生したときに気をつけることとしては、電気製品の電源を切り、プラグをコンセントから抜くことやブレーカーを切ることなどを挙げます。
それと同時に、災害時に使用する製品の扱いについても注意を呼びかけています。その一つが、カセットコンロやカセットボンベです。
一般社団法人日本ガス石油機器工業会も同様に、「カセットコンロとカセットボンベは経年劣化します」と注意を呼びかけています。
同会は、カセットコンロは製造後約10年したら買い替えを、カセットボンベは製造後約7年以内に使い切りを推奨しています。
カセットコンロやカセットボンベにまつわる事故としては2016年、岐阜県で70代男性がカセットこんろを使用していた際、コンロに装着していたカセットボンベが破裂し火災が発生。2人が軽傷を負いました。
使われていたカセットコンロとカセットボンベは、いずれも製造から10年以上が経過しており、両者の接続部にある機密性を保つためのパッキンが経年劣化でひび割れるなどしていたといいます。
NITEの担当者は、「災害時の備品として準備していた古いものもあると思います。点火する前に、異音や異臭がないか確認してほしい」とし、異音や異臭があった場合は火気を近づけないようにし、使用は中止し、換気し適切に対応してほしいと呼びかけます。
改めて我が家のカセットコンロを確認してみると、製造年月は「14.10」。ちょうど今年で10年になります。買い替え時期です。
4本備蓄があったカセットボンベは、いずれも2020年製造のものでした。
ちなみに、カセットコンロやカセットボンベを販売するイワタニはホームページ内に防災用のページを開設しています。
そこには「備蓄に必要なカセットガスの量」を目安として掲載しています。
被災後の1週間、「レトルト食品の温めや温かい飲み物、殺菌・洗浄のための湯沸かしに使用」を想定すると、気温10℃で大人2人の場合は9.1本、気温25℃で大人2人の場合は6.3本が必要としています。
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