ネットの話題
おじいちゃんの水平開きノートが海外へ 「勉強嫌いをなくしたい」
おじいちゃんに聞きました
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おじいちゃんに聞きました
特許をとったものの数千冊の在庫を抱えていたノートが、突然ツイッター上で拡散して完売――。そんないきさつで注目を集めた「おじいちゃんの方眼ノート」が、ついに海を渡ることになりました。
中村印刷所(東京都北区)が最初に注目を集めたのは2016年の正月。
中村輝雄社長(79)と一緒にノートを開発した男性の孫娘のツイートがきっかけでした。
当時、特許も取得して性能は評価されていたものの在庫が数千冊もあった「水平開きノート」。
「使ってもらえば、良さがわかってもらえるのに」
そう考えていた男性が、孫娘に「これ、学校の友達にあげてくれ」とノートを渡します。
すると孫娘が「ツイッターでやりとりしてる絵描きさんとか喜ぶかも」と、ノートのことをツイート。
それを見た人が使い方を指南してくれたり、今すぐ買える量販店を教えてくれたりして一気に拡散。
ネットメディアや新聞、テレビにも取り上げられて在庫一掃となりました。
2017年には「ジャポニカ学習帳」で知られるショウワノートとコラボしたノートも発売。
社長自らが登場するツイッターアカウントを開設したり、クラウドファンディングに挑戦したりと新たな試みを続けてきました。
海外進出も視野にアメリカや中国などで特許を取り、協業企業を募集したもののうまくいかず。
そんな中で先日、関係者の売り込みもあってアイルランドの教育機関から500冊の注文が入りました。
特注品とあってノートの中身も現地向けのデザインに。
見開いた状態での使用を前提に、左ページに「Aims(目的)」、右ページに「Outcomes(結果)」などの欄を設けて、真ん中は自由に書き込めるようになっています。
出来上がったノートを手に中村社長はこう言います。
「このノートで世界中から勉強嫌いをなくしたいんです。そして紛争のない世の中につながったらいいなと願っています」
そして「オリジナルノートは20冊から20万冊まで対応可能なのでお気軽にご連絡を」と、宣伝も忘れていませんでした。
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