ネットの話題
絶対当たらないシルエットクイズ? 吉本所属のイラストレーター考案
著者である吉本興業所属のイラストレーターに話を聞きました
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著者である吉本興業所属のイラストレーターに話を聞きました
どう見てもゾウの頭部にしか見えないシルエットですが正解は――。3年前に話題になったそんなイラストがきっかけで、絵本が出版されました。著者である吉本興業所属のイラストレーターに話を聞きました。
先月下旬に出版された絵本「なんのかげ? どうぶつ?」(パイ インターナショナル)。
著者の山形尚平さんは吉本興業所属のイラストレーターで、かつて芸人として活動していました。
2019年11月、過去にネタとして考案したシルエットクイズをツイッターに投稿。
ゾウの頭部にしか見えないシルエットで、正解はもちろん「ゾウ」です。
ただし、実際はゾウが横になって右前脚を鼻のように伸ばした不自然なポーズになっており、頭部ではありませんでした。
この投稿に対して「思ってたやつと違う」「正解したけど悔しい」といったコメントが寄せられ、注目を集めました。
その後もシルエットクイズを制作して、ツイッターやインスタグラムで発表していた山形さん。
昨年末、それを見たパイ インターナショナルの編集者から「アイデアがとても面白いので、一緒に絵本を作りませんか?」と連絡があったそうです。
シルエットクイズ pic.twitter.com/tA2bodPcW0
— やまがたしょうへい/山形尚平(ツイ廃絵師) (@yamagatasyohei) November 7, 2019
「絵本にするにあたって、絵自体は全て絵本用に描き下ろしました。アイデア自体はSNSで既に載せてるものもありますが、絵本用に考えたものも収録しています」と山形さん。
ネタを200個ほど出し、最終的には男女問わず楽しめる「どうぶつ」をテーマにすることに。
絵のアイデアは次々と湧いてきたそうですが、文章をどうすれば読者にわかりやすく楽しんでもらえるかに苦心したそうです。
「もともと芸人だったということもあって、子どもたちに笑って楽しく読んでもらえる本にしたいという気持ちがありました。実際に子どもの意見を聞いて取り入れるなどしながら制作しました」
絵本にするにあたって、クイズの並び順にもこだわっています。
初級編から始まり、読み進めるにつれて「これは絶対に答えを思いつかないだろうな」というネタが出てくるように。
読者が思わず、笑いながら声に出して「違うんかい!」とツッコんでしまうような展開を意識したそうです。
色使いについても、シルエットのページはモノクロ、アンサーページはカラフルにして、面白さが際立つようにしています。
「かなりの部分を編集者さんやデザイナーさんたちに助けていただきながら作り上げました。大感謝を伝えたいです」
編集者から声がかかる4カ月前に「本を出してみたい」とツイートしていたそうで、「まさか叶うとは」と驚いたという山形さん。
絵本のオススメの楽しみ方については、こう話します。
「『絶対に当たらないシルエットクイズ』なので、アンサーの無理やり感も含めて楽しんでいただきたいです。何度も読みたくなる、中毒性のある面白さだと自負しています」
何度も読んでいるうちに「自分ならこのシルエットはこんなアンサーにするなぁ」と想像を膨らませて、オリジナルのクイズを作って遊ぶのもオススメだといいます。
「子ども向けの絵本ですが、もちろん大人が読んでも面白いです。ここ数年、生活様式が変わったり暗いニュースも多かったりですが、疲れた心にひと時でも笑いを届けられたら嬉しいです」
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