ネットの話題
白砂糖、漂白なんてしてません! メーカーが注意書き、製造方法は?
メーカーや精糖工業会に聞きました。
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メーカーや精糖工業会に聞きました。
ネット上で白砂糖について調べると「漂白されている」といった記述を見かけます。これに対して「漂白などしておりません」と明記した商品パッケージの存在が、ツイッター上で注目を集めています。記載に至った経緯を取材しました。
白砂糖の中で最もポピュラーな「上白糖」。
パンや菓子、アイスクリーム、飲料などに広く使われる一般的な砂糖です。
上白糖などが白く見えるのは、不純物を取り除いた結果です。
メーカーなどでつくる精糖工業会によると、サトウキビから作る場合は、まず糖汁を搾って不純物を取り除き、煮詰めるなどして原料糖に。
そこからさらに、凝集・沈殿させて濾過したり、活性炭などに吸着させたりして結晶を作っています。
そうしてできた結晶は無色透明ですが、光の反射によって白く見えます。
もちろん、精製の過程で漂白はされていません。
伊藤忠製糖の商品パッケージ裏面には、こんな記載があります。
「上白糖は漂白しておりません。砂糖の結晶自体は無色透明ですが、白く見えるのは光の反射により雪が白く見えるのと同じことです」
冒頭の「上白糖は漂白しておりません」は、目立つように赤い文字で記されています。
伊藤忠製糖によると、2005年にパッケージ変更をした際に漂白の表記を追加。
2018年に文言の一部を変更し、赤い文字で強調するようにしたそうです。
こうした記載がツイッターで紹介されると、「こんなことまで書かないといけないのか」「少なくとも10年以上前から漂白説はありました」といったコメントが寄せられています。
「漂白の件について問い合わせが多いため記載しました」と営業室の竹内裕也さん。
ホームページ上でも、上白糖やグラニュー糖については「漂白はしておりません」と明記しています。
精糖工業会のホームページのQ&Aの中にも「砂糖が白いのは漂白したからですか?」があります。
あちこちで漂白していないことを訴えても、ネットで検索すると「白砂糖は漂白されている」「白い砂糖は体に悪い」といった記述は、なかなかなくならないそうです。
「今回のように話題になることはとてもありがたいです。どんなものでも摂りすぎると体によくありませんし、どの砂糖が悪いということもありません。それぞれ特徴があるので、用途に合わせて使い分けていただきたいです」
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