連載
#9 屋台ヤケミルク
「ったく祝日くらい寝かせてくれよ」赤ちゃん的家族サービス漫画に
お休みの日は、パパとママがかまってちゃんになってしまいます。
世の中のママパパ、きょうも育児お疲れ様です。ミルクを飲んでくれない、なんで泣いているか分からないなんて悩んだり困ったりしませんでしたか? でも、赤ちゃんも悩んだり困ったり、愚痴を言いたかったりするかもしれません。きょうは「家族サービス」のお話。何かと忙しい赤ちゃんですが、休日はママやパパの相手をしなきゃと思っているかも……? 漫画「屋台ヤケミルク」、開店です。(漫画・コラム/はみだしみゆき)
「家族サービス」なんて言葉がありますよね。最近はあまり聞きませんが、パパに「家族サービス」なんて言われたら「家族サービスって何よ!私なんて24時間家族サービスよ!」とイラっとしちゃうママも多いと思います。私も夫から「家族サービス」と言われたらきっとむっとしちゃいます。だけど、もし赤ちゃんが「家族サービス」と言っていたらフフッと笑えませんか?
我が家の息子は顔を私や夫にスリスリと押し付けてきたり、体全体を寄り添わせるようにピトッとくっついてきたりすることがあります。たたかれたり蹴られたりしない、心穏やかなスキンシップ時間なのですが、もしかするとこれが息子なりの「家族サービス」なのかもしれません。
息子に「家族サービスしちゃうぞぉ~」と言われたら、私は「あなたいつも私たちに面倒を見てもらっているじゃない」と内心では思っていながら、「え! いいの? 家族サービスしてもらえるのぉ~?」なんて言ってスキンシップをいっぱいとってしまいそうです。
機嫌が悪くなったり、スキンシップに飽きて他の遊びをしに行ってしまったりするまでがゴールデンタイム。ムチムチの太ももに顔をうずめたり、プルプルの頬っぺたにキスをしたり、きっと思う存分赤ちゃんの「kawaii!」を堪能すると思います。
赤ちゃんは私たちが考えるよりもとっても忙しいので、スキンシップをとることはとても貴重な時間なのです!
息子は0歳の頃、家の中をハイハイで探索して、異常がないかをチェックして回っていました。空気清浄機の使い捨てフィルターをはがしたり、ティッシュペーパーを箱から出して置いたり、洗濯物が積んであるのを崩したり、家族の皆が安心して過ごすためにやることが盛りだくさんです。
最近は「ママが仕事を増やしてきて」、保育園というところに「通勤」しなくてはなりません。保育士さんの相手をして、目新しいハンドメイドのおもちゃで遊び……1日中働きづめなのです。
息子も休日くらいゆっくりしたいかもしれませんが、あまり会えない平日の分、休みの日には家族サービスをしてもらいます。「屋台ヤケミルク」でも華金は大将に早めに店じまいしてもらって、赤ちゃんたちには土日の家族サービスに備えてもらいましょう。
はみだしみゆき
漫画家。普段はプロモーション会社の制作チーム勤務。2019年5月に息子を出産してママデビュー。子育てにあわわあわわと奮闘中。息子が5、6カ月になった頃から、Twitterへのイラスト・漫画投稿をしている。Twitterアカウントは@HamidashiMiyuki。Instagramアカウントは @hamidashimiyuki。
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