ネットの話題
ハンバーグの下のパスタ「かさ増し」じゃなかった!マンガで話題に
弁当箱「あの光景」の真実
コンビニや総菜店などで販売されている、お弁当。おかずの下に、なぜかパスタが敷いてある光景を目にした経験はありませんか? その理由を描いた4コマ漫画が、ツイッター上で注目を集めています。日常の風景に小さな疑問を持つことで、人生はちょっと楽しくなる。そんなメッセージが、読む人の心をつかんでいるのです。創作の背景について、作者に聞きました。(withnews編集部・神戸郁人)
『知識や教養は自分の人生の為(ため)に必要なんだなって初めて思った日記』。そんなタイトルの漫画は、今月11日にツイートされました。
一コマ目に大写しにされた弁当箱。中には、メインのおかずとしてハンバーグが見えます。その下には、パスタが敷いてあるのです。
「このハンバーグの下のパスタってかさ増しじゃん?」「まじ消費者舐(な)めてるわ~」。弁当の作り方について、女性が毒づきます。
すると、別の女性が解説します。
「これは“ガロニ”といって、時間が経つと出る油を吸ってベタベタになるのを防ぐの」
「揚げ物の場合は揚げたてが熱すぎて容器が溶けるから、それを防ぐ為(ため)にあるよ」
その様子を見ていた主人公。知識や教養があると、物事の理由がわかり、不満が減るーー。「勉強って大切なんだな」と、感心するのでした。
漫画は23日時点で10万回以上リツイートされ、「いいね」も34万を超えています。
作者は、しゃなりかさん(@shanarika0v0)です。接客業の職種で働きながら、約10年前から、ネット上にイラストを投稿。似顔絵やネット記事の挿絵作りなどを、仕事として請け負う機会もあります。
漫画を描くきっかけは、仕事帰りのバスの中で耳にした会話でした。
「ハンバーグの下のパスタってかさましじゃん!」「いや、あれには役割があるんだよ」。そんなやり取りから、パスタが敷かれている理由が気になり、自ら調べたのです。
「『知っているのと知らないでいるのでは、(物事の)受け止め方が変わるんだな』『そういうことって、たくさんあるな』。そんな風に、我ながら、何だか大事なことに気づけたように思えたんです。そこで、自分の心にとどめておけるように、漫画を手掛けました」
ネット上の情報も参考にしつつ、アイデアを思いついてから、5時間ほどで描き上げたといいます。
しゃなりかさん自身にも、「知識が人生を豊かにする」と実感した経験があるそうです。
「絵を見るのも好きで、美術館に行ったり、美術書を読んだりしています。絵画の中には、宗教や神話などがモチーフになっているものもあり、背景を知っている方が楽しめるんです。そういうとき、勉強していてよかったなぁ、と思いますね」
知識や教養は自分の人生の為に必要なんだなって初めて思った日記 pic.twitter.com/hZLo55CaPC
— しゃなりか (@shanarika0v0) March 11, 2020
読者からは、様々なコメントが寄せられました。「何事も決めつけず、理由を深掘りするのは大切」「脇役にだって意味がある」。しゃなりかさんは、そうした声を漫画にまとめ、13日に公開しています。
「全ての反応が予想外でした。自分のために描いた日記で、正直『漫画としてはつまらないものを描いたなぁ』と思っていたんです。でもたくさんの「いいね」がつき、リツイートもされるなど、共感が集まって驚きました。広く見て頂けて、本当にうれしく感じます」
そして作品の読まれ方に関しては、次のように語りました。
「形は違えど、多くの人にとっても、普段から同じようなことを思う機会があったのかもしれません。今回はそのことについて、私がたまたま形にしただけなのかな……と」
「漫画自体の読み方や、内容の受け止め方は、読み手の自由。私からの希望は特にないのですが、面白がって頂けたなら幸いですね」
バズった人の漫画を描きました...
— しゃなりか (@shanarika0v0) March 13, 2020
バズの裏側...と言っても最初しかコメント追えてないんだけど
たくさんいいねやリツイートありがとうございました😊 pic.twitter.com/OAEIlUpm2E
1/46枚