ネットの話題
公衆電話と思いきや…ミニチュアでした! NTT東とコラボしたガチャ
公衆電話をリアルに再現したミニチュアのカプセルトイが、ネット上で注目を集めています。
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公衆電話をリアルに再現したミニチュアのカプセルトイが、ネット上で注目を集めています。
ダイヤルボタンも押せて、コイン返却口も開閉するのに、大きさは4~5cmのてのひらサイズ――。公衆電話をリアルに再現したミニチュアのカプセルトイが、ネット上で注目を集めています。NTT東日本とコラボして電話のかけ方も学べるよう企画されたという商品について取材しました。
11月にタカラトミーアーツから発売された「NTT東日本 公衆電話ガチャコレクション」。1回300円のガチャで、ラインナップは以下の6種類です。
【新形赤電話機=1971年】
料金投入は、一度に10円硬貨6枚可能。シニアには懐かしい通称“赤電話”。
【MC-3P=1986年】
1982年に登場したテレホンカードを使って通話できる公衆電話機の小型軽量版。今も設置台数が多く最も認知度の高い公衆電話機。
【金色の公衆電話機=1993年】
1993年(平成5年)に当時の皇太子さまと雅子さまのご成婚に際し、お祝いの意を込めてパレード沿道にあるすべての公衆電話の色を金色に塗り替えたもの(現在は設置されていません)。
【DMC-7=1996年】
大型ディスプレイを装備し、操作ガイダンスや通話先の電話番号、音量レベルなどを表示。
【デュエットホン=1996年】
2つの受話器を備えた通称“デュエットホン”。3人同時に通話ができる珍しい公衆電話。1990年の電話開業100年記念に製作された。
【MC-D8=2016年】
一目で公衆電話とわかるグリーンのカラーリングで、大きく見やすいボタンや凸凹で分かりやすい投入口など、ユニバーサルデザインを採り入れた。
受話器のフックは本物のように上下に動き、ダイヤルを回したり、ボタンを押したり、コイン返却口も開閉する仕様に。
各機種の時代に合わせた「公衆電話の使い方ステッカー」が付属しているので、フィギュアに触りながら電話のかけ方を疑似体験することもできます。
公衆電話の使い方や認知向上に向けたプロジェクト商品として、NTT東日本が監修・製作協力している商品です。
先月下旬、実際に購入した人がツイッターで紹介すると、「作り込みがすごすぎる」「絶対やりたいガチャ」といったコメントが寄せられ、注目を集めています。
「これまでオフィシャルライセンスで商品化してきた『郵便局ガチャ』『信号機ガチャ』に続く“街角公共物シリーズガチャ”の第3弾です。公共性のあるモチーフを立体化することによって、機能や構造を学ぶきっかけになればと思っています」
そう話すのは、タカラトミーアーツのガチャ企画部企画1課課長・加藤しずえさんです。
NTT東日本の公衆電話担当者から「公衆電話もガチャのモチーフにならないか」と相談を受けたのがきっかけで始動したこの企画。
公衆電話の設置台数が減り、触ったことがない世代が増えているなか、ガチャユーザー向けの商品化は難しいかなと、はじめは不安も感じたといいます。
「ちょうどその時期、携帯電話の通信障害で公衆電話に大行列ができた際に、使い方がわからない人がいたというニュースが大きく取り上げられました。そして、私自身も2011年の東日本大震災の時に公衆電話を何度も利用したことを思い出しました」と加藤さん。
商品化することで、災害時のインフラでもある公衆電話の重要性を伝えられるのではないかと考えたそうです。
公衆電話の各機種ごとの最大設置数などを教えてもらい、より日本人になじみのある型番として6機種を選定。
最新機種はもちろん、興味をそそるガチャらしい変わり種もピックアップしています。
赤電話機以外は現物の実機を持ち出しできなかったため、NTT東日本の本社や川越史料室、許可をもらった公衆電話ボックス内で、採寸・撮影・色合わせなど実施。
カプセルサイズで再現するために、パーツによって少しずつバランスを調整しながら設計し、公衆電話正面の操作板のテキストなども、現物と遜色ない程度で簡略化しながらデザインしたそうです。
販売開始直後に売り切れたところもあるというこのガチャ。商品が話題になったことについて、加藤さんはこう話します。
「このスマホ時代に、ここまで公衆電話が話題になるとは本当に想像以上でした。微力ながら公衆電話の認知拡大のお手伝いができて良かったです。また、SNSで人気のクリエイターのみなさまからも商品をすごく褒めて頂いたり、それを見たお客様が売り場を探し回ってくださったり、誠実なモノ作りを信じてやってこられて良かったと、すごく励みになりました」
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