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宝島社の「上から12cmの法則」 雑誌リンネルの「ル」が隠れてる理由

宝島社の雑誌『リンネル』の表紙が、ネット上で注目を集めています。

リンネル12月号の表紙、やっぱり「ル」が隠れています
リンネル12月号の表紙、やっぱり「ル」が隠れています 出典: 宝島社提供

目次

 宝島社の雑誌『リンネル』の表紙が、ネット上で注目を集めています。ほとんどの号で、リンネルの「ル」の字が付録紹介によって隠れているというのです。調べてみるとその通りで、「リンネという雑誌だと思っていた」という声も上がっています。看板ともいえる雑誌名を隠すことに抵抗はないのか? 宝島社を取材すると「上から12cmの法則」が関係していることがわかりました。

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リンネル12月号の表紙、やっぱり「ル」が隠れています
リンネル12月号の表紙、やっぱり「ル」が隠れています 出典: 宝島社提供

リンネルとは?


 2010年に創刊したリンネル。「心地よい暮らしと装い」をコンセプトに、ファッションやライフスタイル、健康、美容などの情報を紹介する雑誌です。

 毎日の暮らしを大事にしたいと考える「暮らし系」という新たな層を開拓し、10~70代という幅広い年齢層の女性に読まれているのが特徴だそうです。

 そんな雑誌の表紙が先月末、ツイッター上で話題になりました。付録紹介によって「ル」の字が隠れているというのです。

 この指摘に対して、「ほんと毎度ルが消えてるんだよな」「ずっとリンネだと思ってた」「隠し続けるのなんかメリットあるん?」といったコメントが寄せられています。

2018年の6月号。「リ」以外は隠れています
2018年の6月号。「リ」以外は隠れています 出典: 宝島社提供

宝島社に聞きました


 なぜ、ほとんどの号で「ル」が隠れているのか? 宝島社広報課の担当者に話を聞きました。

 ――リンネルの「ル」が隠れていることが多いというのは本当でしょうか

 2015年12月号までは付録の写真の隙間から見えていた「ル」ですが、完全に隠れたのは2016年1月号からです。いつも完全に隠れているわけではなく、2018年7月号では少し見えています。

 ――なぜ隠れてしまうことが多いのでしょうか

 皆さんに付録も紹介したいと思い、このようなデザインになっています。

 2007年ごろ、「書店で棚ざしされると付録が見えない」との意見が社内の会議で挙がり、「上から12cmの法則」というルールを設けました。

 表紙の上から12cm以内にタイトルと付録を配置することで、棚ざしでも雑誌付録を確認することができ、より手に取ってもらいやすいデザインに。その後、全誌部数を伸ばし、シェアも1位となりました。

 現在、時々例外はあるものの、宝島社の発行する13誌全誌で同じルールを設けています。リンネルは2010年創刊ですので、実は創刊号の「ル」も少し隠れています。

2010年の創刊号。まだ「ル」は見えています
2010年の創刊号。まだ「ル」は見えています 出典: 宝島社提供

「ル」のみお届け


 ――タイトルを隠すことについて抵抗は

 タイトルも大切に思っています。表紙をよく見ていただくと、左上に小さく「リンネル」と入っています。

 ――雑誌名を「リンネ」と思っていた人もいるようです

 次号から、左上の「リンネル」の表示をもっと大きくしたいと思います。

 ――話題になったことについては

 話題になっていることを受けて先日、宝島社のツイッターアカウント「宝島チャンネル」で、「ル」のみお届けいたしました。来年は表紙にも「ル」が登場するかもしれません。ご期待ください。


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