連載
見覚えあるけど、名前が思い出せない… こんな時、どう乗り切る?
夕永俊介
企画部所属の30歳。鋭い視点の持ち主でデータ分析やコンセプトデザインが得意分野。趣味はひとりキャンプと植物画。
朝日奈彬
営業部所属の28歳。高いコミュニケーション能力とポジティブシンキングが持ち味。趣味はテニス、スキー、サーフィン、ランニング。
大神勇人
営業部所属の24歳。物怖じせずに相手の懐に飛び込む姿勢とフットワークの軽さが自慢。趣味はカラオケと祭。
夕永
大神
朝日奈
ビジネスの場で相手の名前を思い出せない場合、うまく乗り切る方法はあるのでしょうか。人材育成会社でコンサルタントを務めている星かおりさんに話を聞きました。星さんはかつて大手航空会社のキャビンアテンダント(CA)を務めた、まさに「接客のプロ」です。
星さんは「相手の名前を思い出せない場合、まずは自分から名乗ること」を提案します。
「例えば、『○○の○○ですが…』と先に言ってしまうと、向こうも『○○です』と自分のことを話すことがよくあります。それで相手の名前や所属などをもう一回スムーズに聞き出せるわけです」
しかし、名乗るタイミングを逃し、雑談が始まってしまうこともあります。そういう時は、「覚えている情報をフル活用して、あなたのことをきちんと認識していると伝えることも大事です」と星さん。
「重要なのは、真摯な熱意です。あなたのことは覚えているということが伝われば、名前を忘れていたことが途中で分かってしまっても、印象の悪さは軽減できるかもしれません」
「なかなかビジネスの場面では難しいかもしれませんが……」と前置きした上で、星さんはCA時代のエピソードも話してくれました。
「ファーストクラスのお客様は名前を呼んで接客をするのですが、どうしても思い出せない時には、エンジンの騒音に合わせて、『様』の音を強調してごまかすことがありました」
パーティーなど使える場所は限られるかもしれませんが、「様」や「さん」という敬称を強調することで乗り切ることができるかもしれません。
このように、名前を失念した時に乗り切る方法があるとはいえ、「最もいいのは、やはり率直に名前を聞くことでしょう」と星さん。
「テクニックを使うのにもタイミングがあり、会話が進めば進むほど、相手の方に名前を聞きにくくなりますので、無難なのは早い段階で名前を忘れてしまった失礼をお詫びした方がいいです。これまでの経験からいうと、『大変失礼ですが、お名前をもう一度教えていただけないでしょうか』と早いうちに打ち明けるのがベストかもしれません」
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