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“伝説のコピー”本家も公認 どん兵衛『マンションポエム』が話題に
まるで高級マンションのチラシのような「どん兵衛」広告が話題になっています。
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まるで高級マンションのチラシのような「どん兵衛」広告が話題になっています。
【ネットの話題、ファクトチェック】
まるで高級マンションのチラシのような「どん兵衛」広告が話題になっています。独特な言い回しや斬新なふりがな、当て字や『※』による注釈の多用など、「マンションポエム」と呼ばれるフレーズを研究して再現した内容が注目を集めているのです。「表現の豊かさを突き詰めていった結果、マンション広告にたどり着きました」と話す日清食品ホールディングスの担当者に話を聞きました。
今月上旬、新聞の折り込みとして入っていた1枚のチラシ。そこには、こんなフレーズが書かれています。
まるでマンション広告のような表現に加え、下には小さく※印とともに、細かな注釈が書かれています。
「当社調べで美しいと判断した感覚的なもので、全ての人が必ずしもそう感じるわけではございません」「麺の圧倒的なすすり心地と、のどごしを表現したもので、実際にどん兵衛が胃袋と直結するわけではございません」
この広告に対してツイッター上では、「本当によくできてる」「感動して膝を叩きながらシェアすることしかできない」といったコメントが寄せられています。
今回の広告は全6種類。さきほどのもの以外の5つはホームページでも公開されています。
折り込み広告以外にも、JR東日本などの主要駅にポスターを掲出し、都内のタクシー車内のサイネージ広告、新宿駅前でポケットティッシュを配布するなど、マンション広告を意識したプロモーション活動を実施したそうです。
この広告に込めた思いとは? 日清食品ホールディングスの担当者に話を聞きました。
――今回の広告の狙いは
「『日清のどん兵衛』の品質へのこだわりや、ならではのおいしさを改めて伝えるため、これまでに挑戦したことのない表現方法に挑戦しました」
――なぜマンションの広告風に
「日清のどん兵衛と同様、品質へのこだわりを豊かな表現で語っているものの1つに『マンション広告』があります。表現の豊かさを突き詰めていった結果、今回の表現にたどり着きました」
――マンション購入層を意識したのでしょうか
「マンション購入を検討する方の多くは『働き盛り世代』です。こだわりを持って日々を生きている働き盛り世代の方々に対して、日清のどん兵衛の品質へのこだわりをお伝えしたい、さらに、働き盛り世代の方々の多忙な日常に寄り添うブランドになりたい、といった想いで制作しました」
――実際のマンション広告を研究したり、監修をお願いしたりしたのでしょうか
「多くのマンション広告を収集し、独特の書体や言葉選び、斬新なふりがなや当て字、『※』による注釈の多用など、マンション広告の特徴を徹底的に研究し、再現していきました。なお、制作にあたって、外部の方の監修は受けておりません」
――広告を制作する上で工夫した点や、苦労した点は
「広告を読み進めるうちに、いつの間にか日清のどん兵衛に詳しくなっている、食べたくなってくる……。そんな広告を目指しました。特に、具材(きつねうどんのジューシィおあげ、天ぷらそばのサクサク天ぷら)、つゆ(東日本と西日本で味が異なるつゆ)、麺(太くもっちりとしていてまっすぐなうどん、ピンとまっすぐですすりごごちの良いそば)と、それぞれの要素に分けた表現を展開しています」
――ここに注目してほしいという点は
「日清のどん兵衛の徹底的なこだわりを伝えたいと考え、『※』による注釈の部分にまでこだわって作り込んでいますので、ぜひ注目してみてください」
――イチオシのキャッチフレーズは
「どのキャッチフレーズもイチオシですが、あえてひとつを挙げるとすれば、『劇的に、蕎麦』です。これは過去にインターネット上で話題になった、新日本建設様の『エクセレントシティ千葉グランクラス』の広告コピー『劇的に、千葉』から着想を得ています。掲出後には、マンション広告ファンの方から本家を踏まえたリアクションも頂きました。『劇的に、蕎麦』の製作を快諾してくださった新日本建設様には、心より感謝しております」
――話題になったことについて感想を
「一見、マンションの広告のように見える今回の広告を、多くの方に『発見』していただけたことを、非常に嬉しく思っています。本広告をきっかけにして、品質へのこだわりが詰まった日清のどん兵衛を、ぜひお召し上がりください」
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