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コラム

ゲームは悪くない? 〝30秒で泣ける漫画〟の作者が描く依存症

漫画家・吉谷光平さんが、若者の間で深刻化しているオンラインゲームなどの「インターネット依存」について描きました。

漫画「ゲーム」の一場面=作・吉谷光平さん
漫画「ゲーム」の一場面=作・吉谷光平さん

 ゲームは悪くない? ツイッターに投稿した漫画「男ってやつは」が〝30秒で泣ける〟と話題になった漫画家・吉谷光平さんが、若者の間で深刻化しているオンラインゲームなどの「インターネット依存」について描きました。

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漫画「ゲーム」=作・吉谷光平さん
漫画「ゲーム」=作・吉谷光平さん
 先日、朝日新聞デジタルで配信された記事「ネットゲーム、1日20時間 『抜けられない』涙の訴え」。パソコンのオンラインゲームから手が離せないなどの「インターネット依存」が若者の間で深刻化し、病院の専門外来に駆け込む人が増えていることを伝えています。
漫画「ゲーム」の一場面=作・吉谷光平さん
漫画「ゲーム」の一場面=作・吉谷光平さん
 深刻なネット依存に陥った静岡県の男子大学生。中学時代にパソコンを買ってもらい、自室でネットゲームに明け暮れたそうです。午前3時ごろに寝て昼過ぎに起きる生活。高校は休みがちで、夕食は母親が運ぶものを部屋でかき込んだといいます。1日1食でほおがこけて顔色も悪くなり、母に連れられて病院の心療内科や精神科に通ったものの、改善しなかったそうです。
漫画「ゲーム」の一場面=作・吉谷光平さん
漫画「ゲーム」の一場面=作・吉谷光平さん
 私立大に合格しましたが、1日に20時間以上ゲームに熱中したことも。しだいに大学から遠のき、「1週間、断とう」と決めても、翌朝にはスマートフォンでゲームをしていたそうです。「抜けたいのに抜けられない」と涙ながらに母に訴え、不安がめぐって寝つけないことも増えました。
漫画「ゲーム」の一場面=作・吉谷光平さん
漫画「ゲーム」の一場面=作・吉谷光平さん
 転機はふとしたことでした。大学2年の夏の終わりに、久しく会っていなかった高校時代の友人に「食事に行こうよ」とラインで誘われ、カラオケや食事を楽しみました。外出すると着る服にも興味がわき、食事も1日に3食とれるように。気づくとネットゲームなしでも苦痛を感じなくなっていたそうです。男子大学生はいま、こう考えています。「ほかに楽しいと思えることに出合えたから抜け出せたのかな」
漫画「ゲーム」の一場面=作・吉谷光平さん
漫画「ゲーム」の一場面=作・吉谷光平さん

 【よしたに・こうへい】 26歳の漫画家。サラリーマン生活や漫画家アシスタントなどを経て、月刊スピリッツの「サカナマン」でデビュー。現在は月刊ヤングマガジンで「ナナメにナナミちゃん」を連載中。ツイッターで公開した2ページ5コマの漫画「男ってやつは」が〝30秒で泣ける〟と話題に。

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