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有馬記念で注目、有名人馬主の実力 本命の北島三郎・驚異の大魔神
中央競馬の今年最後のGI有馬記念が25日に迫りました。人気の軸は、今年の天皇賞(春)とジャパンカップを制したキタサンブラック(牡(おす)4歳、栗東・清水久詞厩舎(きゅうしゃ))。演歌界の大御所、北島三郎さんの持ち馬(名義は大野商事)です。元プロ野球投手の大魔神こと佐々木主浩さんのシュヴァルグラン(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)も出走予定。果たして、勝負の行方は。(朝日新聞スポーツ部・松沢憲司)
♪祭りだ、祭りだ、祭りだ、“キタサン”祭り~
11月27日に東京競馬場であったジャパンカップ。キタサンブラックは単勝3.8倍の1番人気に応えて逃げ切り、表彰式後に北島さんが持ち歌「まつり」の替え歌を熱唱しました。
キタサンブラックは昨年の菊花賞を勝ち、北島さんにとって馬主として初のGIタイトルでした。今年、キタサンブラックは5戦してGI二つを含む3勝を挙げ、5億9095万円の賞金を獲得。これまでの総獲得賞金9億4653万円は現役最高です。
18日の開催終了時点で日本中央競馬会(JRA)で10頭を持っていて、71戦してキタサンブラックのGI2勝を含む11勝、勝率15.5%。獲得料金7億5732万円は馬主ランキング12位です。1着賞金3億円の有馬記念も勝てばトップ10に入る可能性があります。
佐々木さんもJRAで6頭の馬を所有。初のGI馬は13、14年のビクトリアマイルを連覇したヴィルシーナ。今年はヴィブロスで秋華賞を制し、馬主として三つ目のGI勝利となりました。
有馬記念に出走するシュヴァルグランも、今年6戦してGII2勝、天皇賞・春とジャパンカップも3着と健闘しました。ちなみに、3頭とも同じお母さんが産んだ馬で、シュヴァルグランの父ハーツクライは05年の有馬記念の勝ち馬です。
佐々木さんの馬は今年、計35戦9勝ですが大レースでの活躍が多く、獲得賞金4億8914万円は馬主ランク28位。3着までに入って馬券に絡む確率は48.6%(17回)と驚異的です。
2人のほかにも、風水の研究者で「ドクター・コパ」の愛称で知られる小林祥晃さんの所有馬コパノリッキーは中央と地方を合わせてダートGI8勝。29日に地方競馬の大井競馬場であるGI東京大賞典に出走予定です。演歌歌手の前川清さん(名義は前川企画)も、所有馬のコイウタが07年にビクトリアマイルを制しました。
往年の映画俳優、高峰三枝子さんはスウヰイスーという牝馬で、1952年の桜花賞、オークスを制覇。俳優の陣内孝則さんや小林薫さん、歌手の和田アキ子さんらも、JRAの馬主。近代競馬の発祥国とされるイギリスのエリザベス女王も馬を持っており、サッカー・イングランド代表のFWウェイン・ルーニー選手や元代表のマイケル・オーウェンさんも馬主です。
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