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トランプ氏支える「美人すぎる娘」 元モデルで名門大卒の努力家
注目を集めるアメリカ大統領選。台風の目となっている「暴言王」トランプ氏ですが、人気の要因の一つに、長女のイヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)氏がいます。ジュエリーデザイナーなど数々の事業を手がける手腕、「美人」と評される外見、そして「努力家」という評判も。イヴァンカ氏とは、どのような人物なのでしょうか?
1981年10月生まれのイヴァンカ氏。母親はトランプ氏の最初の妻で、チェコ出身のモデルです。母親自身も「美人」で実業家。まさに富と美貌を一身に集めて生まれました。
しかし「銀の匙をくわえて生まれてきた(裕福な家に生まれた)」にもかかわらず、イヴァンカ氏は努力家としても知られています。自立するためにアルバイトも経験していたと言われています。
ちなみに、そのアルバイトはモデル。1.79メートルの長身を生かし、16歳の時にモデルデビューし、最初に表紙を飾った雑誌は『Seventeen』でした。その後『ELLE』『Harper's BAZAAR』などの著名ファッション雑誌にも登場しています。
また、就職は、あえて一族の企業ではない、他社の不動産会社「Forest City Enterprises」に入ります。2007年12月のニューヨークタイムスの報道によると、当時の経営者Bruce Ratnerは次のように振り返っています。
「彼女は何でもやりました。地に足がついた態度で(down to earth)、何の特権もなく、ほかの人と同じように働きました」
イヴァンカ氏と比較されるのが、ホテル王の娘、パリス・ヒルトン(Paris Hilton)氏やニッキー・ヒルトン(Nicky Hilton)氏です。スキャンダルで有名な姉妹に比べ、イヴァンカ氏は優秀さで際立っています。
イヴァンカ氏は中国でも人気で、「『富二代』だけど『腐二代』ではない」などと称されています。普段の振る舞いから「本物のプリンセス」と称賛する声が目立ちます。
しかも、イヴァンカ氏は有名大学出身で、成績も優秀でした。イヴァンカ氏の公式サイト「Ivanka Trump Collection」によると、彼女は2004年にアメリカの名門ビジネススクールであるウォートン・スクールを首席で卒業しています。その後、一族企業の「トランプ・オーガナイゼイション」の副社長を務めながら、兄弟の Eric と Donald Jr.と一緒にthe Trump Hotel Collectionを創設し、さらに彼女自身がデザイナーもつとめるオンライン・ジュエリー・ブティックのIvanka Trump Collectionも立ち上げ、働く女性のためのジュエリーや靴などのファッションアイテムを提供しています。
私生活も非の打ちどころがありません。ニュージャージーの不動産大手の御曹司と雑誌オーナーのジャレッド・クシュナー(Jared Kushner)氏と2009年10月に結婚。3人の子どもの母親でもあります。
出産後もドレスを着こなし、第3子の出産後たったの1カ月あまりで、2016年のNYのメトロポリタン美術館のパーティに登場しています。当時の様子を報道したイギリスのメディア「Daily Mail」は「Hot mama」(セクシーなママ)と評しました。
アメリカだけでなく中国など世界各国で評判がいいイヴァンカ氏。トランプ氏も自慢の娘として選挙のイベントに一緒に登場しています。
大統領選のヤマ場、2月の共和党の指名選挙戦では、イヴァンカは妊娠中にもかかわらず、何度もトランプ氏の集会に駆けつけます。壇上に上がり父親の支持獲得や資金集めのため活躍しました。
ニューヨークタイムズは、トランプ氏の選挙パートナーは、Melania Trump夫人ではなく、むしろ娘のイヴァンカだと報じています。
東京大学大学院総合文化研究科の矢口祐人(ゆうじん)教授(アメリカ文化)は「トランプ氏はイヴァンカ氏を信頼しており、彼女の言葉には耳を傾けると言われています」と指摘。「大統領選で必要となる女性の支持獲得において、イヴァンカ氏は重要な存在だと言えます」と分析します。
イヴァンカ氏の政界進出の可能性はあるのでしょうか? 矢口教授は「トランプ氏の人気が高まれば、将来的に父親と同様、ビジネスから政治の世界に挑戦することはあり得ます。ただし、今回の大統領選でトランプ氏が勝利した場合、すぐに閣僚などのポストに指名される可能性は低いでしょう」と見ています。
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