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ハニワ課長、シュールさ受けて人気者 廃棄寸前、しゃべりで復活
埴輪のかぶりものをしたシュールなキャラ「ハニワ課長」が人気です。全国でも珍しい「しゃべるご当地キャラ」として、存在感を示しています。
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埴輪のかぶりものをしたシュールなキャラ「ハニワ課長」が人気です。全国でも珍しい「しゃべるご当地キャラ」として、存在感を示しています。
埴輪のかぶりものをしたシュールなキャラ「ハニワ課長」。古墳で有名な大阪府堺市の魅力をピーアールする公式キャラクターです。この「ゆるさ」ゼロのビジュアル、全国でも珍しい「しゃべるご当地キャラ」として、人気を集めています。
「ハニワ課長」は2014年6月、堺市が作成したホームページ(HP)で現代によみがえった「古墳女子」と共にデビューしました。古墳女子を前に長々と話す堺市の課長に埴輪のかぶりものをし、だまらせるという設定でした。
ネット上で話題になった「ハニワ課長」でしたが、その後は市役所内でも忘れ去られてしまいます。かぶりものはロッカー上に無造作に置かれ、「廃棄寸前キャラ」になっていました。
転機が訪れたのは2015年5月です。堺の特産品の資料にこの埴輪キャラが印刷されているのを関西テレビのバラエティー番組「ウラマヨ!」のプロデューサーが目に留め、出演を依頼しました。
突然のオファーに、堺市のシティプロモーション担当課長がかぶりものを着け、「ハニワ課長」としていきなりテレビデビューをすることに。お笑いコンビ・ブラックマヨネーズに突っ込まれながらも、芸能人へ「開いた口がふさがりません。埴輪だけに」と切り返す姿に、「やばい」「萌(も)える」とネットで人気になりました。
一時は廃棄寸前だったハニワ課長ですが、テレビでのブレークをきっかけに露出が増えています。
商店街や企業に出かけては、古墳のポスターを店頭に貼っています。南海電鉄のフリーペーパーにも登場し、古墳の前でポーズを決めた表紙の22万部を駅などで配布しました。
2015年12月には、「ハニワ課長」のめいという設定の「ハニワちゃん」も誕生しました。ちなみに、シュールなハニワ課長が子どもに怖がられたことがあり、ニコニコの笑顔で頭にピンクのリボンもつけています。
「ハニワ課長」はLINEスタンプにもなっています。かぶりものを制作した東京芸術大の学生が、スタンプも手がけました。
積極路線の背景には、百舌鳥(もず)・古市(ふるいち)古墳群の世界文化遺産登録に向けた動きがあります。国内候補に過去2回落選し、2016年に選ばれるためには地元の盛り上がりも重要な要素だからです。
世界文化遺産登録をめざす「ハニワ課長」。2月17日のフェイスブックでは歴史文化魅力発信調査特別委員会の議員に囲まれ「1600年の生涯でこんなに多くの議員の方々に囲まれたのは初めて」と、安定のシュールな発信を続けています。
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