閉

閉

これフカボリしてほしい

リクエストする

閉

2016年02月03日

清原容疑者「覚醒剤打たずにホームラン打とう」 警察ポスターに!

  • 145481

西武ライオンズ時代、入団当初から中心選手として活躍した=1993年3月14日

西武ライオンズ時代、入団当初から中心選手として活躍した=1993年3月14日

出典: 朝日新聞

 日本中に衝撃が走った、プロ野球界スターの逮捕劇。覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕された清原和博容疑者はかつて、警察の啓発ポスターに登場していました。「覚醒剤打たずにホームラン打とう」。このコピーに〝あの人〟がかみついた経緯もありました。

警察の「迷コピー」

 「ああ、確かに貼ってあるのを見ましたわ」。そう話すのは在阪のコピーライターなどで構成する「大阪コピーライターズ・クラブ」(OCC)会長の坂口二郎さん。20~30年前にどこかの駅の改札前で見かけた警察ポスターには清原容疑者のフルスイングの写真が掲載され、その下には「覚醒剤打たずにホームラン打とう」の文字。

 坂口さんはこのポスターを見たときの感想をこう振り返ります。「めちゃくちゃやなあ、と。誰に訴求してるのか分からんですよね。『ホームラン打とう』と言われても、普通の人はホームランを打つなんてないじゃないですか。子どもに覚醒剤打つなと言うてんのかなと…」

 大阪市内で広告会社を経営するコピーライターの西澤洋一さんも、「広告作品を掲載した年鑑で見たような気がしますね」と話しています。「『名コピーか』と言われると、どっちかと言えば『迷コピー』でしょう。ただ、えっ!とはなりますね。それがどこまでこのポスターの役割を果たすのかはわからないですが、ようこんなん作ったなあとは思いますよね」

引退セレモニーで「とんぼ」を熱唱する長渕剛さんと清原和博選手=2008年10月1日

引退セレモニーで「とんぼ」を熱唱する長渕剛さんと清原和博選手=2008年10月1日

出典: 朝日新聞

中島らもさん「むらむらと怒りが」

 ところで、このポスターについて、登場から数年後に朝日新聞の紙面上で紹介したのが、広告プランナーやコピーライターとしても活躍した一面がある作家の中島らもさん(1952―2004)。中島さんは当時、朝日新聞で「明るい悩み相談室」を連載していました。

 1993年7月23日付の朝刊。「糖尿病を予防し、麻薬を撲滅して明るい社会にしましょう」と書かれた啓発ポスターに疑問を感じた相談者にこう回答しました。

 思わず、何年も前の大阪府警の名コピーをまた思い出してしまいました。清原がバットをスイングしている写真の下に
 「覚醒(かくせい)剤うたずにホームランうとう」
 このポスターにはずいぶん苦情が寄せられたらしく、その大半は、
 「これでは清原がシャブ(覚醒剤)をうっているような印象を与える」
 といったものだったそうです。ちなみに、
 「この表現ではわしらシャブ中(覚醒剤中毒者)が、野球をやっているような印象を与える」
 という苦情は、たぶん、一通もなかったと思います。

出典: 1993年7月23日:なぜ糖尿病予防=明るい社会(明るい悩み相談室) :朝日新聞紙面から

中島らもさん=1984年

中島らもさん=1984年

出典: 朝日新聞

 当時、僕はコピーライターでしたので、新聞社からこのコピーについてコメントを求められました。で、まず訊(き)いたのは、そのコピーは誰が書いたんですか、ということでした。聞けば、やはりプロのコピーライターではなくて、大阪府警で署内募集したコピーだったのです。

出典: 1993年7月23日:なぜ糖尿病予防=明るい社会(明るい悩み相談室) :朝日新聞紙面から

 中島さんはこう続けています。

 一瞬ほっとしました。プロが書いたものではなかった。しかし、次にむらむらと怒りがこみあげてきた。要するにプロのコピーライターが、「ふれ愛なんとか」みたいな百年前のダジャレで金を取ってるからいけないわけです。そのせいで府警の人は広告とはそうあるべきものだ、と勘違いしてしまった。
 でも、いったいどこの誰がそのポスターを見て、
 「あ。わし、シャブやめよ」
 と思うでしょうか。

出典: 1993年7月23日:なぜ糖尿病予防=明るい社会(明るい悩み相談室) :朝日新聞紙面から

1993年7月23日付の朝日新聞朝刊に掲載された「明るい悩み相談室」

1993年7月23日付の朝日新聞朝刊に掲載された「明るい悩み相談室」

 ちなみにこのポスター、どこかに現物が残っていないでしょうか。OCC会長の坂口さんは「もちろん当時はデジタルのデータベースがありませんでした。しかも警察が作った物なので、出てきにくいでしょう。ほかのポスターであれば制作者が保存しているというのはあるんでしょうが…」

「草食系より大阪府警」「たれこみ歓迎!」…府警ポスター傑作選
前へ
「草食系より大阪府警」
次へ
出典:朝日新聞
1/8
前へ
次へ

Adsby Google
Adsby Google

あわせて読みたい

永谷園のお茶づけ『名画カード』復活 19年...
永谷園のお茶づけ『名画カード』復活 19年...
ペン不要!答えたくなるアンケート用紙 採...
ペン不要!答えたくなるアンケート用紙 採...
「元の自分に戻れなくなる」 28歳女性がテレビ業界を辞めるまで
「元の自分に戻れなくなる」 28歳女性がテレビ業界を辞めるまで
CGダンスの動き、ここまでリアルに…東映アニメ「ポッピンQ」の実力
CGダンスの動き、ここまでリアルに…東映アニメ「ポッピンQ」の実力
PR
30周年「ねるねるねるね」 最大の危機救った決死の「イメチェン」
30周年「ねるねるねるね」 最大の危機救った決死の「イメチェン」
DeNA、人気サイト「MERY」の記事も大量削除「無断転用した可能性」
DeNA、人気サイト「MERY」の記事も大量削除「無断転用した可能性」
サドル低すぎ!福井の高校生「謎ルール」 おしゃれ?悪ぶってる?
サドル低すぎ!福井の高校生「謎ルール」 おしゃれ?悪ぶってる?
どん兵衛、なぜラッセンとコラボ? シャチとかき揚げ、日清に聞いた
どん兵衛、なぜラッセンとコラボ? シャチとかき揚げ、日清に聞いた
NEW
「ADはゴキブリ」と言われ… 28歳女性が語る過酷なテレビ業界
「ADはゴキブリ」と言われ… 28歳女性が語る過酷なテレビ業界
永遠の名脇役、笹野高史が“主役”になった日 「杏ちゃんと恋愛…」
永遠の名脇役、笹野高史が“主役”になった日 「杏ちゃんと恋愛…」
PR
超危険!おんぶ自転車、衝撃の実験結果 「無いと困る…」悩む保護者
超危険!おんぶ自転車、衝撃の実験結果 「無いと困る…」悩む保護者
ジャニーズ中国人ファンが心配する「転売禁止」 爆買いツアーの実態
ジャニーズ中国人ファンが心配する「転売禁止」 爆買いツアーの実態

人気

もっと見る