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「怒」で振り返る2015 一番耐えた人にカズ 残念だったのは…
今年、最も怒りをコントロールできた人は……。そんな一風変わったランキングが発表されました。大賞に認定されたのは「引退勧告」をはねのけた三浦知良選手に。
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今年、最も怒りをコントロールできた人は……。そんな一風変わったランキングが発表されました。大賞に認定されたのは「引退勧告」をはねのけた三浦知良選手に。
今年、最も怒りをコントロールできた人は……。そんな一風変わったランキングが発表されました。心理トレーニング「アンガーマネジメント」の普及を行う一般社団法人日本アンガーマネジメント協会が、専門家による投票によって選出しました。見事、大賞に認定されたのは三浦知良選手。テレビで「引退勧告」を受けながら「成長させてくれる言葉」と受け止め、Jリーグ最年長得点記録の更新で返礼した姿が評価を集めました。
調査は一般の人400人を対象にしたインターネット調査で候補となる事柄を選定。さらに、日本アンガーマネジメント協会が認定するアンガーマネジメントファシリテーターの資格を持つ専門家の男女200人が投票してランキングを決めました。
サッカーJ2(Jリーグ2部)で横浜FCの元日本代表FW三浦知良選手を巡っては、2015年4月12日、TBS系の「サンデーモーニング」で野球解説者の張本勲氏が「もうおやめなさい」と「引退勧告」しました。
普通は不快に思うところを、「自分を人として成長させてくれる言葉だと思うし、言われて頑張ろうと思えた」と、ポジティブに受け止めた三浦選手。一週間後の19日にゴールを決め、自身が持つJリーグ最年長得点記録を48歳1カ月24日に更新しました。
張本氏も同番組で「あっぱれだよ。普通はクレームをつける。男らしいというか腹が据わっているというか。(引退は)本人が決めること。最後まで応援するよ」と褒める事態に。
一連のやり取りが「誰も傷つけることなく収拾した」「反論するのではなくポジティブな対応をした」と評価されました。
2位にランクインしたのは、大塚家具社長の大塚久美子氏です。実の父親との経営権を巡る争いの中、記者会見などで終始、落ち着いた対応を続けたことが、票を集めました。
3位のGACKT氏は、フランスのレストランで人種差別的な扱いを受けた時のやり取りをブログに投稿。「わかりやすく説明してくれ」などと、理詰めで抗議した様が好意的に受け止められました。
【上手に怒りの感情をコントロール・対応したと思う有名人】
1位 三浦知良氏 (プロサッカー選手)
2位 大塚久美子氏 (大塚家具社長)
3位 GACKT 氏 (アーティスト)
4位 ラグビーワールドカップ日本代表
5位 浅田真央氏 (フィギュアスケート選手)
6位 松岡修造氏 (元プロテニス選手、タレント)
7位 安倍晋三氏 (内閣総理大臣)
逆に、今年、怒りをコントロールできなかった人は誰だったか。1位にあげられたのは、ナッツの出し方に激怒し、搭乗機を引き返させた大韓航空前副社長の趙顕娥(チョ・ヒョナ)氏でした。「ナッツリターン」という言葉まで生み出した、一連の騒動。趙氏は副社長の地位を追われ、航空保安法違反(航路変更)の罪で起訴までされました。
2番目に名前があがったのは元大塚家具会長の大塚勝久氏です。娘の久美子氏が逆にコントロールした人として評価されたのに対し、会見などで怒りをあらわにした点が注目されたようです。
3番目は、森喜朗氏。東京五輪で巨額の建築費が問題となり白紙撤回となた新国立競技場や、エンブレム問題などに対し、大会組織委員会会長として他人事のような言動を繰り返したとして、票を集めてしまいました。
【怒りの感情をコントロールできずに、失敗してしまったと思う有名人】
1位 チョ・ヒョナ氏 (元大韓空港副社長)
2位 大塚勝久氏 (元大塚家具会長)
3位 森喜朗氏 (元内閣総理大臣)
4位 橋下徹氏 (大阪市長)
5位 佐野研二郎氏 (デザイナー)
6位 熊切あさ美氏 (タレント)
7位 上西小百合氏 (衆議院議員)
日本アンガーマネジメント協会の安藤俊介代表理事は「三浦知良氏のように怒りの感情を上手くコントロールした振る舞いをすることができれば、相応の評価を得ることができるようになる」と分析。
「逆に、人前で怒りの感情を不適切に表してしまう人は、自身の評価を落とすだけでなく社会的地位までも失ってしまうということを、実際に起きた事件・事柄を通して再認識しました」と説明しています。
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