お金と仕事
羽生結弦の愛用マスク、1万円超えでも納得の高性能 洗って100回
羽生結弦選手が着用していたマスクが話題になっています。1枚で1万1980円もしますが、高性能で洗って100回使えるマスクです。
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羽生結弦選手が着用していたマスクが話題になっています。1枚で1万1980円もしますが、高性能で洗って100回使えるマスクです。
フィギュアスケートの世界選手権で銀メダルを獲得した羽生結弦選手。大会に向かうときに着用していたマスクが話題になっています。作ったのは愛知県の中小企業。1枚で1万1980円もしますが、高性能で洗って100回使えるマスクなのです。
3月下旬、世界選手権のために上海の空港に降り立った羽生選手。左ほおのあたりに日の丸と「CLEVER」の文字が入ったマスクを着けていました。選手団の公式マスクではないかと話題になりましたが、そうではありません。つくったのは愛知県の中小企業「くればぁ」。スポーツ関係者からの依頼を受けて、先行販売した数十個のうちの一つを羽生選手が使っていたのです。
このマスクをめぐって、日本スケート連盟が羽生選手を注意する事態に。「海外遠征する選手団には安全管理上の留意事項として、競技場以外では日の丸の付いたジャパンウェア(日本語のついた服装を含む)等は着用しないよう指導している」と連盟は説明します。
「プロアスリート向けと聞いていましたが、誰が使うかは聞いていませんでした。みんなで応援しようというメッセージを込め、社名とともに日の丸を付けたのですが、みなさまにご迷惑をかけてしまいました」と専務の中河原毅さん(35)。
これを受け、くればぁは3月29日に予定していたマスクの一般発売を先送り。中河原さんは「連盟が羽生選手を注意したことに対し、ファンの方から苦情が寄せられたそうです。大変申し訳なく思っています。話題になったことで弊社には注文が殺到していますが、うちだけが得をするのはおかしいと判断しました」と話します。販売開始については4月中を予定しているそうです。
このマスク、いったいどんな商品なのでしょうか? 商品名は「ピッタリッチ 日の丸タイプ」です。花粉症に悩む選手のためにマスクを作ってほしいとの依頼を受け、埼玉大学の研究者の協力を得て開発。以下の点が特徴です。
・9層のフィルターで花粉やPM2.5などをカット
・メッシュフィルターで微小な花粉アレルゲンも99%防ぐ
・静電気が発生しないよう特殊加工。花粉などを寄せ付けない
・鼻とほおの部分にもワイヤーを入れて隙間がほとんどない
顔に合わせたオーダーメイドの商品で価格は1万1980円。他にも既製品9980円、使い捨てタイプが20枚入り8980円、50枚入り1万4980円となっています。いずれも送料込みの直販サイトでの価格です。使い捨てタイプ以外は洗えるため、100回は使えるそうです。
もともと縫製会社として創業したくればぁ。その後、金網から医療用までメッシュの製造と卸売りを手がけるように。自社の高精度メッシュをいかした商品をつくれないか考えた結果、たどり着いたのがマスク作りでした。
1万分の1ミリ単位の超高精度メッシュを応用したマスクは、PM2.5問題が取り上げられるようになってから徐々に売れ初め、国内外から注文が寄せられるようになりました。昨年はギニア政府などからの要請を受け、エボラ出血熱対策用のマスクをギニア、リベリア、コンゴ(旧ザイール)に無償で提供しました。
今後について中河原さんは「電磁波被害や集中豪雨時の浸水被害を防ぐメッシュなども開発しています。みなさんの身近で、もっと役に立つ商品を生み出していきます」と話しています。
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